えと、ちょっと、話のとりようによっては気持ち悪いことを書いてみたいと思います。
最近ね、ものすごく気になる女の子がいるのですよ。って「ゴジュウを過ぎたジジイが何を言うかと思ったら。キモっ!」といきなりヒカれそうだけど、最近の話じゃない。いや最近か。
本当にふと、大学時代に同じサークルだった子のことを思い出してね、よくよく考えたらあの子、実はメチャクチャ可愛かったんじゃないか、と。
アタシは同じサークルの子と付き合ったことはあるけど、この子とは何にもない。というか一切恋愛感情のようなものはなく、ただただ、同じサークルの女性、という感じでしかなかったわけです。
さすがに時間が経ちすぎて、何しろ30年くらい経ってますからね。記憶が美化されたってのはあり得る話です。
そのサークルは延べで40人以上女性はいたけど、この子以外、いくら記憶の美化を施しても可愛かったどころか、まァ、その程度だったな、くらいしか思わない。
もちろん「その程度」の中に実際に付き合った子も含まれてるんだけどさ。
しかしどうも、記憶だけでは頼りないので写真を探してみた。
ところがその子の写真は一枚もない。というか手元に大学時代の写真ってごく少数しか残っておらず、4年間全部合わせても100枚もありません。
もちろん、その子以外のサークルの女性は写ってたけど、うん、本当に申し訳ないけど、やっぱ全員「その程度」でした。ごめんなさい。
ってアタシ自身が一番「その程度」だったんだけどさ。
でもさ、だったらなおさらですよ。なんなら美化どころかむしろ多少醜悪化させても、やっぱりその子の可愛さは圧倒的で、何でこの子にたいして「同じサークルの子」以上の感情が芽生えなかったんだろう、と。
そもそもの話、その子、モテてすらいなかった。カレシもほんの一時期はいたように記憶しているけど、あとはずっとフリーだったはずです。
今考えりゃ取り合いになってもおかしくないレベルなのに、んでその子よりもぜんぜん容姿が劣る子は取り合いになったりしてたのにね。
ちなみにその子、性格も悪くなく、基本的にはニコニコしてるし、明るいし、愛想もいいし、ガラが悪いとか口が悪いというようなこともなく、モテる要素しかないはずなんです。
いやここまでは未練がましい気持ち悪い話ですが、アタシが狙う狙わないは別にして、何であそこまでモテなかったのかが気になる。
これ、もしかしたら記憶の美化とかではなく、好まれる顔の変化ではないか、という気がするんですよ。
たしかに今、令和の感覚でその子の顔を思い出すと、メチャクチャ可愛い。しかし当時、つまり平成初期の感覚ならば、そりゃ醜悪ではないけど、容姿だけでモテるほどのレベルではなかったのではないか。
やっぱりね、時代によって好まれる顔は絶対にあるはずなんです。
もちろんメイクの流行り廃りもあるけども例えば手元にある1999年発行のホットドッグプレスを見ると「ここに載ってるタレントやモデルの大半は、今の時代ならデビューすら出来なかったんじゃないか」と思わせる。
逆に、平成初期にしろ中期にしろ、ツラツラと思い出してみると、当時だからあまり人気がなかったけど、もし令和にデビューしてたらすげえ人気になったんじゃないか、と思えるタレントも結構いたりします。
話を戻します。
あれは大学4年の時だったか、一度だけその子とふたりだけでファミレスに行ったことがある。
アタシが誘ったのか、それとも向こうが誘ってきたのかも憶えてないけど、たしか3時間くらいは喋ったんじゃなかったか。
艶っぽい話になることもマジメな話になることもなく、終始冗談を言い合い楽しいムードで時間が過ぎていった。
あれは何度目かのコーヒーをおかわりした後だったけど、その子がすごくフシギそうな顔でアタシを見ている。何?何か変なことした?
「いや、たしか、前にコーヒーには塩を入れるって言ってたような気がして」
・・・言ったことあるわ。その時点では忘れてたけど、たしかにそんな冗談をカマしたことがある。
ってそれ、藤子・F・不二雄の「定年退食」のパクりだよ。って説明をしてもしょうがないのでトボけてた。
いや、ああもう、そんなことより、もっとやること他にあるだろ!