昔、昔ったってたいして昔じゃないけどTumblrをやってた頃に「徹底解剖」なんてことをやってまして。ま、今回はそのミニ版、みたいな感じで軽く書いてみます。
正直ね、ダウンタウン他の吉本芸人で「明日があるさ」のカバーをやるって聞いた時は結構興奮したんですよ。
ダウンタウンは1980年代後半以降の最大の関心を寄せる芸人なのは間違いなく、1960年代以前の最大の関心を寄せるクレージーキャッツの座付き作者で、数々のクレージーソングを作詩してきた青島幸男の作の歌詞を歌う、というのは、個人的に「本来ならけして交わらないであろうふたつが交差した」という意味で大きな価値があるな、と。
んで、実際のところ、Re:Japanと称された寄せ集め芸人が歌う「明日があるさ」は大きな関心を集めたのはもちろん、アタシ的にも、素直に「これはかなり良いデキではないか」と思ったのです。
このRe:Japanがどのような理由でメンバーが選ばれたかはわからない。しかし、どちらにせよ「ダウンタウンという絶対軸」があったからこそ成立するメンバーだとも感じた。
とくに間寛平と花紀京のふたりが入ったのは「ダウンタウンとその仲間たちで歌う」のではない、吉本全体としてのプロジェクトなのだ、という印象を強く受けた。
そして、何より歌唱順がすごい。というか完璧です。
1コーラス目は、このグループの顔としての役割をコナせる、となったら、もう浜田しかあり得ない。この時点で数々のヒット曲を出している、と実績も存在感も文句がない。
で、です。
7コーラス目までを中堅・若手が歌う、というのは順当で、その後に大御所として間寛平と花紀京が入るのも、またいい。
ところがここまで松本が出てきていない。というか、きっと、あれ?松本は?となったはずなんです。
10コーラス目に、まさに満を持して松本の歌唱パートになるのがアツいし、さらに次の11コーラス目が松本と浜田、つまりダウンタウンのふたりってのは、初めて聴いた時「わかってるなぁ」とマジで感心しました。
「明日があるさ」は青島幸男の作詞と言えど、元がクレージーキャッツソングではなく坂本九の曲なんだから笑わせる要素は薄い。まったくコミックソング要素がないわけじゃないけど、ソコは期待出来ないのはわかってた。
しかし、だからこそ、笑いとは別のところのね、ある種の感慨のようなものが必要で、青島幸男が新たに書き足した歌詞を松本のパートにしたのは素晴らしい。
青島幸男も「結局、書き足すといっても学園モノになっちゃうんだよな」と言っていましたが、松本のパートの歌詞は全体の雰囲気を壊さない範囲でオチのついた<笑い>を持ってきてるのは、やっぱ、嬉しい。
アレンジも原曲をあまりイジらない良いアレンジだし(個人的には原曲の終盤になるにつれ音数が増えるのが好きなんだけどね)、時代を考えれば最良ではないでしょうか。
てなわけで、おしまい。つか途中でテキストファイルが消えて半分書き直しになってね、正直やる気がかなり削がれたので、おしまい。