えと、もうちょっとだけイジメについて書いてみたいのですが、いやね、まだ「(相手が)イジメと感じたらそれはイジメ」なんて、途方もない莫迦なことを言う人間が結構いるのでね。
例えばAがイジメの被害者、Bが加害者だったとします。
しかしBがイジメをした証拠がない。てな場合、一見「Aの主張を全面的に認める」というのはイジメを断罪する手段になりそうな気がします。
何しろ「AがBにイジメられたって言ってるんだから」いくらBが否定しても、相当強権的なやり方で問答無用でBに責任を取らせることが出来るわけです。
でもね、考えてもみてください。
「イジメに合ったという意見を問答無用で採用する」となった場合、もし、もしですよ、Bが「実はイジメられていたのは自分だ。Aの方が加害者だ」と言い張ったらどうするんですか。
この場合も問答無用でBの意見を採用しなければいけないんです。
こうなると泥仕合にしかならない。「証拠一切不要、被害者の意見を一方的に採用する」なんて、少しでもマトモな社会経験があれば「それはさすがにマズい」とわかるはずなんですよ。
というかね、こういう「一方がイジメと感じたらそれはイジメ」って言い出す人って、たぶん自分が被害者になったケースしか想定してないと思うんです。
これはセクハラとかパワハラと同じで、それこそ「よ!元気?」なんて、何気なさすぎる挨拶でも受取手次第では罪に問われることになってしまう。
当たり前だけど「ただの挨拶じゃないか」なんて言い訳は当然通用しない。だってその「何気ない挨拶に」受取手が精神的苦痛を味わったって言い張れば、それが罪なんですよ。
こんな怖い世の中があるか。マジでこんなことになったら他人との接触を一切絶つ以外、自分を守る術がなくなる。
というか法律ってのは「簡単に他人を陥れる」ことが出来ちゃダメなんですよ。
これはいろんな実例があるけど、気に入らない男性を無理矢理チカンやセクハラで訴えるとか、そういうことがすべて通る世の中にしていいのか。
イジメをなくしたいのはわかる。いつ自分がイジメの被害者になるかもわからないんだから、まァ、当然かもしれない。
でも「一方がイジメと感じたらイジメ」というのは最低最悪のやり方です。というかあまりにも安易すぎる。いや安易というより幼稚というべきか。
正直アタシは法律に詳しくはない。だから具体的にどういう方法が良いのか、その答えを持っていません。
でも、知識が薄い、ついでにアタマも良くないアタシでも、それは絶対ダメなやり方だろ、と2秒で気付ける。
いやさぁ、もういい加減「万引きで死刑にしたら万引きがなくなる」なんて幼稚なことをエラソーに書き込むのは止めようや。そういう素人の思い付きなんか、専門家は全部織り込み済みってのに気づかなきゃ、ね。