昭和歌謡ってそんなにいいか?
FirstUPDATE2022.5.24
@Scribble #Scribble2022 #音楽 #レトロ 単ページ 昭和歌謡 今と昔

今度ちゃんと書く予定ではあるのですが、ま、今回は軽く自戒の意味を込めて。話がとっ散らかりやすいので音楽に絞ってちょっくら書いていきます。

たしかにね、アタシは昔の映画なり音楽が好きな人間ではあります。でも「昔サイコー!今サイアク」なんて言い出したら人間として終わりだとも思っている。
いやこれはアタシが大好きな戦前のジャズなんかもそうなんですが、それって結局好みの問題だと思うんですよ。だから戦前のジャズを聴いて「レベルひっくw」なんて人がいてもぜんぜん腹が立たない。というか前にも書いたけど歴史的経緯を知って初めて楽しめるジャンルだとも思っているんでね。

それはともかく、そもそもの話、昭和歌謡なんてそんな良いもんかね?と。
間違えちゃいけないのは、今、巷で耳にすることがある昭和歌謡ってのは「厳選されたもの」なんです。
しかもかなりスパンも長い。これだけのスパンがあれば、そりゃあ、厳選すれば良い楽曲=名曲ばかりが残る。
でもね、リアルタイムでその時代を知ってる人間には「名曲の影に無数の屍がある」ことがわかっている。つまり何が言いたいのかというと、昭和歌謡の名曲だけをとりあげて「昭和歌謡サイコー!」ってのも昭和歌謡の駄曲だけをとりあげて「昭和歌謡サイアク!」ってのもやってることは一緒なんです。

つかさ、二十一世紀になってから20年以上経ったけど、この20年に発表された名曲を厳選すれば十分昭和歌謡の名曲とタメをはれる。間違っても劣ってることはないと思う。
昭和オタクだのなんだの言われることの多いアタシでさえ、個人的な思い出補正のようなものを抜いたら、けして無条件に昭和歌謡のが優れてるとは言えないと思うんです。
逆もまた然りで、残念なことに二十一世紀の名曲のが昭和歌謡よりも圧倒的に優れてるとも思わない。本当は蓄積があるんだからゆうに超えてなきゃいけないんだけど、そうはなってない。

過去と今を比較した時、今>=過去、くらいなのがちょうどいいんです。過去より今の方が「ちょっとだけ」優れてる。それが理想だと。
そんなね、一足飛びに優れた未来なんて実現出来るわけがないし、かと言って何の進歩もしてないのは悲しい。だから「ちょっとだけ」過去より今の方が良くなったのがベストなんです。
それを過去の優れているところばかりを声高に叫んだり、逆に過去のロクでもないところだけを抽出して叩いたりするってのは如何にもバランスが悪い。
音楽もそうで、昭和歌謡を無闇に礼賛する必要はないし、無闇に蔑む必要もない。

つかさ、本当、もっと「それって結局<好み>の問題だよね?」みたいなことで言い争ってることが多すぎるわ。
好みの問題をいくら言い争っても泥仕合にしかならないのに、まァ、ご苦労なこって。







Copyright © 2003 yabunira. All rights reserved.