これだから電脳ネタを書くのは嫌なんだよ
FirstUPDATE2022.4.1
@Scribble #Scribble2022 #ゲーム 単ページ 真実 @ゲームボーイ 任天堂 岡田智 開発秘話 真実 お呼びでない

アタシはね、こう見えて「何かモノを書いてインターネットにアップする」ってことに意外と慎重なんです。っても誤字とか「ちゃんとした文章かどうか」ではなくて、とにかく、あからさまな間違いはなくしたい、と。


昨年末にアップしたエントリですが、ま、ざっくり言えば「カラーって本当にモノクロの完全上位互換なのか?」みたいな話です。
んでネタのひとつとしてゲーム&ウォッチとゲームボーイなんかの話を入れた。
これもね、あからさまな間違いは避けようって意思があるから、それなりに調べた。ま、調べたうちに入らないって言われたらそれまでだけど、少なくとも<定説>はこうだってくらいは把握して書いたつもりだったんです。
ところが、所詮<定説>は<定説>でしかない、と突きつけられるようなネット記事がTwitterに流れてきて。


後編もあるので是非読んで欲しいのですが、もう、ゲーム考古学的観点から見れば、出るわ出るわお宝ザクザクの話ばかりで、ゲーム考古学者でもなんでもないアタシからすれば「なんてことを。やらかした」って感じになったわけで。
とにかく<定説>を覆す話やあまり深堀りされてなかった話ばかりでして、とくにゲームボーイの開発話はすごい。「最初はシチズンの液晶を使うつもりだった」とかもだけど、ゲームボーイに通信端子が付いたのは、シャープから売り込みのあったCPU(というかチップセット)に簡素な通信機能があったから、というのは今まで公になったことがないはずです。

というかさ、これを読んで「ひとりの作者(開発者)の話を鵜呑みにするのは危険だな」とつくづく思った。
上記記事でも語られているけど、ご当人がそう言っていた、だから真実だ、とは限らない。表向きとか便宜上そういうことにしてるけど、実際は違う、なんてことは山のようにある。
周りの関係者だって「別にたいした話じゃないんだし、本人がそう言ってるならばわざわざ否定するほどでもない」なんてことは普通にある。記憶違いなんて当たり前のことだし、盛って喋ってるうちにだんだん「それが真実」と思い込んでしまったりもする。

植木等の「お呼びでない」誕生話も、おそらく面白おかしいエピソードとして「(弟子の)小松政夫が<出>の合図を間違えた」って喋ってるうちに植木等本人も「たしかそんな感じだった」と信じてしまったんじゃないか。(実際は小松政夫がセールスマン時代にテレビで「お呼び」コントを見たことを記憶していたし、「お呼び」コントが始まったのは小松政夫が弟子入りする前なのは確定的)

まァね、某巨大掲示板あたりで「だって本人が言ってたんだから真実だろ」と強弁するのは別に構わないけど、ちゃんとした研究をするのであれば、最低「複数の(それもなるべく立場の違う)関係者の証言と裏付け」は絶対に必要だわ。
人間、記憶違いもあるし、立場上そう言わなきゃいけないこともあるし、記憶のすり替えもあるし、虚栄心から嘘をつくこともあるし、話を盛ろうとして真実から離れるなんてことも普通にあるわけで、それを一切合切換算して初めて研究と言えると思うわけで。

にしても「カラーの方がいいに決まって、はない」ってエントリ、どうしよ。ま、消しはしないけど、ちょっと追記はした方がいいかもね。







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