ま、正確には、漫画やアニメなどの<二次元>の美しさは相対って言った方がいいんだけどね。
だいぶ前に「ドラえもんのしずちゃんは美少女設定ではない」というようなことを書きました。
何故アタシがそう思ったか、それは藤子・F・不二雄がそう描いてない、という単純な話です。
漫画において<絵>とは一種の記号のようなもので、例えば植田まさしの漫画に出てくる女性の髪の毛に変な記号のようなものが描いてあります。
これは髪飾りなどではなく「黒く塗りつぶしていないがこの女性は黒髪である」という漫画的なサインなんです。
藤子・F・不二雄で言うなら、美男美女と思われるキャラクターははっきりと描き分けがされている。
・美男美女 星野スミレ、出木杉など
・平均よりちょい上 しずちゃん、ミツ夫、魔美など
いや何でこんなことを書こうかと思ったかと言えばですね、少なくとも藤子・F・不二雄の場合は、たしかにっつーか多分に記号的ではあるとはいえ、美醜にかんしてはかなりキチンと描き分けていたわけです。
でも、ま、あんまり知らないことに言及するのはどうかと思うけど、昨今の萌え系アニメなんかだと美醜の描き分けがほとんどなされておらず、女性で言えば「美人」なのか「平凡」なのかは「設定でどうなってるかがすべて」になってると思うんです。
つまり設定を知らないと絵だけ見てもそのキャラクターの美醜がわからない、と。
いや、もちろん「漫画やアニメのキャラクターでまで美しくないキャラクターを見たくない。そこにリアルはいらない」という気持ちもわかるんですよ。
ただ、もうそれだと単純に「絵としてかわいいかがすべて」になってしまって、相対評価が出来ないのは、ちょっとどうなのよ?と。
えと、たしか「ゆるキャン」でしたか、が実写化されましたが、実写並に登場人物のルックスが整っていれば、それはそれでニュアンスが変わるような。
つかね、もう単純な話だけど、フィクションで「絵的にはかわいい、実写の場合は美人女優が演じているのに、劇中では他の男性キャラからせいぜい<並>扱いとか女性扱いされてない」ってメチャクチャ違和感があるんですよ。
<並>扱いされなきゃ成立しないキャラなんだったら、絵も微妙に抑えるとか、<並>扱いでも違和感のない女優を使えばいいんだけど、人気を考えるとそうもいかないんだろうなってのはわかる。
わかるけど、モヤモヤするってのもわかって欲しいなと。
あくまで「美しさ」は相対で決まるんだから、せめてさ、そういう設定ならば、周りの登場人物、それこそモブも含めてモデルでも使えばまだ違和感が、いやそれはそれであるか。