エモやんこと元プロ野球選手の江本孟紀が書いた(喋った)「プロ野球を10倍楽しく見る方法」が異様なほどベストセラーになったことがあります。今調べたら1984年か。ふーん。
この「10倍」か、それとも続編の「20倍」だったかは忘れた。何しろ原本が手元にないんで確認しようがないんだけど、とにかくエモやんの著書の中で、阪神タイガース時代の同僚に酷い<痔>持ちがいた、なんてことが書いてあった。
例のフザけた文体で面白おかしく如何に<痔>が辛そうだったかを記してあったんだけど、何でこんなエピソードを憶えているかというと、オチがふるっていた。正確ではないけど
「その投手、名前が「ジロウ」ってのが泣かせる」
今調べたら「痔ろう」ってのは切れ痔やイボ痔とは異なるらしい。その某投手は切れ痔かイボ痔だったはずなので厳密には洒落になってないんだけど、それでもかなり良いオチです。
正直、エモやんの著作ってどれもいい加減で、つかエモやん自体が基本的に思い付きで喋る人なのであんまり真実性を問うようなもんじゃないんだけど、これは本当だと思う。ま、誇張はしてるんだろうけど。
何故ならエモやんと同時期に在席した「阪神タイガースの投手」で「下の名前が<ジロウ>」ってひとりしか思いつかないからです。
これ、本人が公表してるかどうかわからないので実名は避けるけど、アンダースローで、背番号は16で、長年阪神のフロントとして、んで最後は球団本部付部長にまでなった、今でもたまにスカイAで解説をやったりしているあの人しか思い浮かばない。
これ、まるっきり嘘だったら訴訟モノですからね。だから細かいエピソードはともかく、この元球団本部付部長が痔ってのは本当だろうと。
さっき「痔ろうは切れ痔やイボ痔とは違う」とは書いたけど、アタシも誤解していたように「痔持ち=痔ろう」と勘違いしてる人は結構いると思うし、実際、そのような使い方をしている人を何人も見てきました。
となると、です。
自分の子供の名前に「二郎」でも「治郎」でも「次郎」でも字はいいけど<ジロウ>って付けるって、当時的にはどうだったのよ、と。
仮に一般にメチャクチャ浸透していない隠語とか小難しいそうな専門用語でも、ネガティブな印象のある言葉を子供の名前にするかって話です。
前にも書いたけど、今、自分の子供に「ころなちゃん」と名付ける親はいないはずです。しかしほんの3年ほど前までは、キラキラネームの中では比較的穏当な感じってのもあったんだろうけど、ベストテンに入るほどではないにしろかなりいた。それが激減したのは「ころな」が「ネガティブなイメージ」になったからでしょう。
となると<ジロウ>がますますわからなくなる。
昔はたしかに長男から順に「一郎(太郎)、二郎、三郎」なんて名付けが結構あったそうだけど、に、してもなぁ。病気の名前ってだけでもネガティブさがあるのに、さらにプラスして下半身系っつーかほんのり下ネタが香ってるってのもダブルマイナーなような。
あ、香ってくるってそういう意味じゃないからね!