何だかセンバツの選考でエラく揉めてるっつーか、もう取り返しがつかない事態になってるみたいですが、これ、正月明けに書いたレコード大賞と似てると思うんですよ。
センバツ。正式名称は選抜高等学校野球大会、またの名を「春の甲子園」とも言われますが、そもそも野球のような決着がはっきりしたスポーツで「選考委員が出場校を決める」っての自体が無理があるのです。
だからセンバツ(=選抜)とは言いながら、結局は秋季大会の結果を元に選ぶことになるし、地区大会(≠県大会)の優勝校と準優勝校はまず選ばれる、てのが通例になっていたわけです。
それが今回に限っては秋季大会の結果よりも<選考>を重視した。いわば通例から外れることをやったわけで、そりゃあ、喧々諤々になるのもわかります。
ただこれ、かなり難しい問題で、つか「春なんかオマケ、夏が本番」って感じになるのは高野連(いや毎日新聞か)が困るでしょう。
かと言って下手に弄れば秋季大会が何の意味もないものになってしまう。
ただここまで来たら、レコード大賞同様抜本的に変えないと<またぞろ>同じ問題が起こるし、それこそ脳死で秋季大会の結果から選抜するのであれば、それはもうセンバツではなくなる。
個人的には秋季大会の価値を落としてでも
・オールスター方式
・過去5年の全国大会の実績を元に選抜
このふたつのどちらかにするしかないと思う。
オールスター方式は各地区、北海道・東北、甲信越、関東、東京、中部・北陸、関西、大阪、四国、中国、九州・沖縄から代表選手を<センバツ>して戦うっていうやり方です。
もうひとつの方は、いわば強豪校、名門校が秋季大会の成績関係なく出てくる、という。
毎日新聞が主催する野球の大会と言えばセンバツともうひとつ、社会人野球の日本一を決める「都市対抗野球大会」がありますが、あれ、建前上は「社会人野球チームの対抗戦」ではなくあくまで「都市の対抗戦」なんですよね。だから「補強選手」という名のもとに同じ都市の選手を補充出来るわけです。
アタシはね、基本的にはこの線でいいんじゃないかと思う。
ただし都市対抗野球のようにベースとなる高校はなしにして、完全にイチからベストチームを作るって方が興味を持たれやすいはずです。
しかも、おそらく複数の投手が選ばれるはずなので、多少過密日程でも問題になりづらいのもいい。というか球数制限なんかするよりもよほど「ガチンコ」感が出ると思うんですよね。
どちらにせよ、センバツの期間は長すぎる。夏の大会はその方式上、ある程度の期間が必要なのはやむを得ないとして、センバツはせいぜい10チームくらいでいい。これなら最短4日で終わる。一応初年度は東京と大阪をシード校にして、翌年からは前年の決勝進出をした2校をシードにすればいいんだしさ。
あと秋季大会の優勝校の監督が地区の監督をやればいいし、優勝校からは最低3人、準優勝校からは最低2人が選ばれるってことにすれば、秋季大会もまったく無意味ではなくなる。
つかさ、結局そうなっちゃうんだけど、野球で選抜って難しすぎるわ。
一番簡単なのは<センバツ>って名称を外すか、ただの大会名ってことにして「秋季大会の結果<だけ>で決まります」っていうふうにするか、だよなぁ。