自覚がないことにたいして自覚を持つってのは本当に難しいことでして、アタシは今年の夏で54歳になる。なるんだけど、まるで自覚がないのが本当にタチが悪いと自分で思うわけで。
言っておきますけど、アタシは老けたくないとかはあんまり思ってないんですよ。
むしろ年相応になりたい。でもなれない。アタシがイメージする50代半ばの男性みたいに、具体的にはもっと貫禄っつーか押し出しがあって、言葉ひとつひとつに重みがある。そんなふうになれたらとずっと思ってるんだけど、なれないもんはなれない。あいも変わらずフワフワしてね、言葉も軽い軽い。
しかも、こう言ってはナンですが、見た感じもそれなりに若いのです。
もちろん自慢してんじゃないよ。もう「若いですね」なんて言われて喜ぶのは卒業したし。
ファッションなんかもむしろ若者っぽい感じにした方が、まだ、何となくレベルでハマってる感がある。別に若者ぶりたいわけでもなんでもないんだけど、自分でも「いやぁ、これはさすがに年齢的になぁ・・・、でもあきらかに、こっちの方が見た感じ<しっくり>いってんだよな」みたいな。
そういや磯野波平の設定年齢は54歳らしいです。
これがどれほどちゃんとした設定なのかはほじくり出すとキリがないのでやりませんが、おそらく「波平は54歳」と決めたのはアニメの初期制作陣だろうし、漫画の<絵>から推測して、この見た目ならば54歳くらいじゃね?ってなったんだと思う。
というか「サザエさん」が連載されていたのは1940年代後半から1970年代前半で、この時代は定年が55歳だった。
んで波平は会社勤めをしている。つまり55歳以上はあり得ない。でもこの見た目で50歳以下もあり得ない。そんな感じだったんだと思う。
これね、今を基準にするなら「波平の見た目(=絵)でサラリーマンは無理があるだろ。だったら見た目を若々しく変えるか、それとも役員待遇で出社してることにしなきゃおかしい」となるんだろうな。
何が言いたいのかというと、もう、どこを探しても「波平みたいな見た目の54歳なんていない」のですよ。
もちろん昔っつーか連載当時は普通にいたし、今も<禿頭>ってだけならいっぱいいる。
でもさ、↓はないよ。さすがに。
これは「サザエさん展」で展示された等身大フィギュアらしいけど、さすがにこれは連載当時でもいない。皮膚の垂れ下がり方とかどう見ても70代後半だよなぁ。
ま、↑はいくらなんでもとは思うけど、もしかしたら「50代半ばの見た目なんてあんな感じだろ?」と思ってる人もいるかもしれない。
でもさ、もし、↑のリアル波平と知り合うことがあったとして、正直タメ口をきける自信はないわ。絶対敬語で喋ってしまうわ。
いやマジでさ、アタシと同年代の人、もっと上でもいい。60代でもいいよ。リアル波平に向かって
「ヨォ!波平君!!」
って言える?いくらアタシの言葉が軽いとしても、まず「ヨォ!」みたいな掛け声が無理だし、<君>付けなんて絶対無理!つか<さん>以外の敬称とかあり得る?というか