トボけた器用おじさんの時代
FirstUPDATE2022.1.22
@Scribble #Scribble2022 #YouTube 単ページ バカに徹する 教えてあげる 好奇心旺盛 成長 プライド 天才的な器用さ 電車男

正しいか間違ってるかはともかく、たぶん、これからYouTuberをやろうとしているっつーか「新規でYouTubeを始める」のに一番相応しいのはエントリタイトル通りなんじゃないかと。

本当はね、ゼロからYouTubeを始めるのに必要なのは地盤なんです。つまりは最低限の視聴回数。これがないと何も始まらないし、んでそこが本当に難しい。
でもその次、となったら、バカに徹するというか「何にも知らない人」を演じ切ることではないかと。
YouTubeであれば視聴者ですが、は、とにかく、何でもいいからツッコみたいんですよ。ああそれ、違うよ、と。で、「違う」と言いたい心理がレスポンスする最大の動機だと思うし。
だったら「違う」と思ってもらえるようなことを提示していった方がいい。

というかYouTuberが失敗する典型的な例って、企画が面白くないとかそういうことじゃないと思うんです。
どれだけ高邁な知識があろうが、練達の技術があろうが、YouTuber本人に「教えてあげる」とか「すごい技を見せてあげる」って意識ではコメントしようがない。せいぜい「すごいですね」くらいでしょう。
あと、基本的には、という注釈は必要かもしれないけど、ツッコまれるというか「間違いを指摘されると本気で腹が立つ」という人はあんまりYouTuberには向いてないと思う。
むしろ「間違いを指摘してくる人こそメインターゲットだ」と狙った方が上手くいくんじゃないか。

つまり関係性で言えば、YouTuber本人は好奇心旺盛な劣等生、視聴者は玉石混交の無数の先生だと仮定するわけです。
もちろん玉石混交だから視聴者が絶対正しいとは限らない。いい加減なことを思い込みで平気でレスする人もいっぱいいる。
そこで「捌く」能力がいる。メチャクチャな、あからさまな間違いの<教え>は徹底的に無視して、正解なんじゃね?と思える<教え>だけを拾い上げながらコトを進めていく、という。
と書いていけばわかると思いますが、結局は「電車男」の縮小再生産なんですよ。ああいう感じこそ、アタシはインターネットのコミュニケーションとしては最適解だと思う。

例を挙げましょう。
今流行りのソロキャンをおじさんがチャレンジしようとする、みたいな動画だったら、道具の揃え方やテントの立て方など、視聴者という名の先生の指示に従いながら進める。
ただね、それは正解かもしれないけど、自分の技量では難しいよ、なんてことも<教え>にはあるはずなんです。
そこで求められるのが「器用さ」なんですよ。
最初からは難しいことでも、持ち前の器用さで、いきなり、ではなくても二度三度繰り返していくことでクリアしていく。つまり動画内で<成長>をも見せつける。
というかさ、たぶん視聴者が一番イライラするのって「こうやれっつってんのに、何で何度も何度も失敗するんだよ!そんな難しいことじゃねーだろ!!」みたいなことだと思うんです。
整理すれば、本当にYouTuberに向いているのは、ま、おじさんか若い女性かはともかく

・好奇心旺盛
・知識は薄い方がいい。「自分は博識」なんていう変なプライドがない
・間違いを指摘されても「あ、そうなんだ」くらいで済ませられる。そんなことで腹を立てない
・正しい意見か、間違った意見か、見抜く嗅覚はある
・間違ったこと、金銭的、能力的に絶対に不可能なことを徹底的にシカト出来る胆力がある
・天才的な器用さがある
・最後は成功で終わらせようというこだわりがある

これが全部揃っているなら、もう、間違いなく人気YouTuberになれる素質があると言えます。
翻ってアタシはというと、他はともかく「天才的な器用さがある」ってのだけは絶対に違う。
手先の不器用さはもとより人間関係の不器用さも泣きたくなるほどの人間が器用なわけがありませんからねぇ。







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