子供の頃のアタシはとにかく困った子供で、と言っても「わんぱく」とかそういうことではない。もちろん中島みゆきの歌とも関係なくて、ま、エントリタイトル通り「ひとり上手」だったんですよ。ちなみに下ネタじゃないよ。
通学時間、と言うと大仰だけど、最寄りの小学校は子供の足でだいたい10分ほどの場所にありました。つまり10分ほど前、余裕を見ても15分前に家を出れば間に合う。
しかしね、帰りは10分ではきかないんですよ。
友達と遊ぶから?まさか。とにかくアタシは大人しかったので小学2年までは友達らしい友達がいなかったからね。
どこで道草を食ってたんだって話ですが、基本的には道草なんかしないのですよ。つか行きと同じルートで帰ってくる。
なのに、何でそんなに時間がかかるのかと言えば、遊びながら帰ってくるからです。もちろん友達がいないから完全なひとり遊びです。
もう、何でそんなことをしていたかさっぱり憶えてないんだけど、ひとりで仮面ライダーごっこをしながら家路に向かうのです。
普通の住宅街だったから通学路には当然のように電柱がいっぱいある。それをね、つまり電柱を「ショッカーの戦闘員に見立てて」戦いながら帰るのです。
要するに全部の電柱にキックしながら帰る。もちろん「トゥ!」とか言いながら。
しかもアタシは、友達も出来ないくらい、良く言えばシャイだから、誰かがいたらやらない。誰もいないことを見計らって仮面ライダーごっこを続ける。
そりゃあね、時間がかかって当然ですよ。
家に帰ったら帰ったで、ソフビ人形を使って仮面ライダーごっこの続きをやる。
その頃っつーか、幼少期にアホほど仮面ライダーのソフビを買ってもらってたから、手元にはいろんな怪人がいる。
どころか仮面ライダーでさえ、1号2号の正規品に加えてパチモンの仮面ライダー人形もあるわけで、ある時閃いてね、このパチモン仮面ライダーを「滝ライダー」ってことにしよう、と。
滝ってのは本名(か?)が滝和也。FBIの秘密捜査官という設定で、生身の人間としては抜群の戦闘能力を誇りライダーと一緒に戦っていました。
生身であれだけ強い滝が変身出来るようになったらもっと強いんじゃないか、と思うのは当然で、実際、滝が改造人間にされる構想もあったらしい。
もちろんそんなことは当時は知りませんよ。「子供ならではの発想」とも言えるんだけど、自分で勝手に物語を作って遊ぶってのを子供の頃からやってたんです。
ただ戦うだけじゃ物語にならないからショッカーの秘密基地なんかも作ったりね。
こういう場合、すこぶる便利なのがレゴでして、レゴさえあれば秘密基地っぽいのはいくらでも作れる。当然スナックアミーゴも立花オートコーナーも何でも作れるわけで、ま、もちろん凝った作りは無理だから「ここはアミーゴ!」って思い込んでるだけなんだけど。
ただね、おやっさん、つまり立花藤兵衛のソフビはさすがになかった。ずっと後年になってメディコムトイから発売されたらしいけど、当時から欲しかったなぁ。おやっさんがいればもっと物語の幅が出たのに。
つか本郷猛や一文字隼人の人間体や滝和也のソフビもなかったんだよなぁ。
ただ山本リンダはあった。仮面ライダーとは何の関係もないソフビだけど。↓ちなこれ