やぶにらの年忘れ大放談2021
FirstUPDATE2021.12.31
@Scribble #Scribble2021 #大晦日 #やぶにらこぼれ #架空インタビュー 単ページ 反省 ガチ説教 note PostScript

-さて、今回はまた架空インタビュー;形式でやるわけですが、始める前にひとつお聞きしてよろしいでしょうか
「何なりと」

-これって最初から「やぶにら無縁仏」扱いなんですよね(現注・この辺の事情は最後に書きますので無視してください)
「うん、それがいいかなって」

-何でですか
「だってこれは<今現在>、つまり2021年の年末時点での自分の心境でしょ。となると「いつ読んでも構わない」を標榜している他のエントリと一緒には出来ないですよ」

-だったらScribbleでも構わないのでは?
「そうなんだけどね。ただScribbleでやるにはちょっと長くなりそうなんで」

-なるほど。あともうひとつ、大放談はいいのですが、いったい何を大放談するんですか。普段から言いたいことは言ってるでしょ
「たしかにね。別に遠慮して書いてるわけじゃないから。でもなるべく、今までとは違うことを喋っていこうとは思っています」

-わかりました。いやよくわかってないけどソコにこだわると進まなくなるので続けます。まずは2021年を振り返ってどうでしたか
「それは「ルックバック2021」にたっぷり書きましたから」

-それはそうですが、今年はYabuniraとしていろいろあったじゃないですか
「ありましたね」

-例えばnoteを辞めたりとか
「ああ、そうですね。でもそれも結構書いたしなぁ」

-補足とかないんですか
「補足、ですか。そうですね、ま、正直、noteのことは本当は悔しいからあんまり語りたくないんです」

-あれだけ言い訳がましくいろいろ書いたのにですか
「自分の中で失敗したって感情が強いんですよ。だから言い訳もしたくなるし、本心は隠したいって気持ちが強い」

-どうもわからない
「これはこれまでに書いてきたことだけど、結局note失敗の理由はnoteの仕様のせいではなく、自分の能力不足とか不甲斐なさとか見通しの甘さとか自堕落から発したことなんです。つまりnoteが何故失敗したか、の話になると、自分が如何にダメな人間なのか突き付けられる気分になる」

-まさに<ダメ男>じゃないですか
「そうなんです。変な話、アタシは自分のダメさ加減をね、ほんの少しずつ受け入れようとしてきたんです。例えるなら、こんな、野球のボール大の薬とかあっても飲めないじゃないですか。それを細かく細かく砕いて、毎日毎日小さい粒を接種するみたいなイメージでね、最終的に何年かかっても野球のボール大の薬を全部飲み込むイコール、ダメさ加減を全部受け入れられたら、と思ってやってきた、というか」

-何年かかっても、ということは、noteの失敗分のダメさ加減を全部飲み込めてないって話ですね
「まだ時間がかかります。結局人間ってのはダメなところと強烈な自負とのせめぎ合いなんですよ。自負ばっかりだと中身が伴ってない不遜な人間になるし、ダメなところばかり受け入れていたらクサってしまって精神的に異常をきたす。つまりあんまりダメなところを一気に接種したら自負が負けてバランスが崩れてしまう 。だから時間がかかるんです」

-それほどnote失敗のダメージが大きかったってことですか
「というか、noteは「これならイケる」という明確な道筋が見えたから始めたんです。それがぜんぜん違ったっていうか勘違いだった。他動ならば「な?だから無理って言ったじゃん」って思えるんだけど、今の自分ならこれくらいは出来ると思って始めて、実はそこまで到達してなかった。思ったよりも自分は無力だったってのがわかった。それは辛いですよ」

-そうかもしれませんが、たかがネットに書く文章じゃないですか
「そうなんだけどね。だからnoteを失敗したのが悔しいってよりは「自分の能力は自分が考えるよりも低かった」ってのがショックだったっていうか」

-もう少し具体的にお願いします。例えば何度か書いているように<ほのぼの>が上手くいかなかったこととか、あと更新頻度と書きたいペースが合致しなかったこととかですか
「それももちろんあります。でもその前の段階で「画像入りエントリ」というのをまったく活かせなかった」

-今までのTumblrとかではぜんぜん画像を使ってませんでした
「画像を入れるのは面倒なんですよ。だから画像をオミットしてきたんだけど、noteを始めるにあたって画像を積極的に貼っていこう、と思っていた。やっぱり画像があった方がわかりやすいし、キャッチーになりやすい。でもそれがね、使いこなせなかった」

-でも本サイトは画像入りにしてますよね
「本サイトの画像はね、純粋な説明なんですよ。だから必要不必要のラインを決めやすい。でもnoteの場合はどちらかというとイメ-ジ画像に近くて、文章と画像を有機的に絡めづらい。noteでは愛猫の「ぽんぽこ」の画像を使った掛け合いをやりたかったんだけど、自分でも「これは違う」と思いながらやってた」

-どういうことですか
「本文と画像で掛け合いをやる、これを思い付いた時に「noteでもやれる」と思ったんです。だから始めた。ところが、もう本当に上手く言えないんだけど、実際にやってみると「面白い」とか「ほのぼのする」にはまったくならなくて、ただただ、ダサいだけだった。猫に喋らせるのも上手くやればもっといい感じになったのかもしれないんだけど、あのやり方では「猫好きの変な妄想」とか「気持ち悪いノリ」みたいになっちゃった、というか」

-ああ
「だからね、自分のnoteを見ると文章は別にダサくはないんだけど、何だか、サイトとして見るととてつもなくダサい。で、だんだん、自分は何でこんなダサいことをやってんだってのに耐えられなくなっていったんです」

-辛いところですね
「今思えばね、変に自分色を出さずにもっとnoteのノリに合わせてやった方が良かった。で、noteカラーでしばらく慣れていって、徐々に自分の色を出していくって作戦のが上手くいったんだろうな、と思う」

-話を戻しますが、もしそうした作戦でやろうとして、では上手く出来たと思いますか?
「うん、たぶんそれも無理だったろうな、と。それはさっきから言ってるように、そこまで上手く画像っつーか、どちらかというと心象風景的な画像ですね、を上手く扱えたという自信がない」

-そういうのをやってこなかったですものね
「そうなんです。心象風景的画像なんて、まったく、どんなのがいいのかも思いつかない。でも自分なりに、何とか画像を上手く活かそうと思ってデザイン講座みたいなのをやったんだけど、手間がかかるわりにちっとも良い感じにならないし、リアクションもないしね。あれが上手くいかなかった時点で「noteは終わりだな」と思った」

-限界を悟った、みたいな話ですね
「説明のためではない画像を上手く扱えないってのは、たぶんアキレス腱みたいなものだと思う。だから<遊び>ならともかく、もう二度とちゃんとやろうとは思いません。そんなことに労力使いたくないもん」

-もしかしたらですが、だからInstagramも上手く活用出来ないんじゃないですか
「だと思います。今はまったくこだわらない感じでやってるけど、あれってもともとは画像が主で文章が従なんですよね。そこまで行かなくても、それこそブログやTwitterでも「文章の補足のための画像」なら出来るけど「画像の補足のための文章」とかもやっぱり苦手なんですね」

-順番は前後してしまいますが、話のついでにInstagramについて
「Instagramは面倒とか手間がかかることは一切やってませんし、そもそもそこまで更新頻度を上げる予定もない。ただひたすら自分が好きなタイミングで好きなことを書いてるだけで」

-Twitterはどうですか
「まァ、正直Twitterはまだ若干、Twitterらしさにとらわれているかな。こないだTwitterを始めて12年って通知が来てね、ま、ツイ-トしなかった期間も長いんだけど、いまだに「これが自分流のTwitterの使い方」ってのが見つかってない」

-そんなの別に見つけなくてもいいんじゃないですか
「違うんですよ。何だかこういうことを言うとすぐに「こだわってる」とか言われるんだけど、自分流の使い方を見つけられないとやってて面白くないんです。InstagramにしろTwitterにしろ、結局は自分自身が面白いと思えるかどうかだけがすべてなんですよ。でね、ここが大事なんですが、Instagramはハナから見つけられそうもない感じだったんだけど、Twitterは「あと一歩で見つかる」ム-ドがあった。ま、ムードだけで結局見つかってないんだけどね」

-その、こだわりが強そうってのはアナタが本当によく言われていることですよね
「何でなんだろ。いったい自分のどこがこだわりが強そうに見えるのかさっぱりわからない。だいたいこだわりが強い人間がScribbleで「ウ○コ!」とか書かないですよ。って言ったら「伏せ字にするのはこだわりが強いからだろ」って言われそうだし」

-自覚はないってことですか
「皆無です。というか「原語のまま書いたら不快になる人がいるだろうから」っていう配慮とか、ダサいことは止めたい、なんて当たり前じゃないですか。趣味なんて面白くなかったら続かない、だから面白さを探りたいなんてのも当たり前だと思うし。これを「こだわり」なんて言われたら、もうそれはその人のバイアスなんだから、勝手にどうぞとしか思わないです」

-その面白さってのが肝だと思うのですが、アナタの言う面白さの中にはリアクションとか人とつながりたいってのは入ってないんですか
「ゼロではない、というだけです。でもそれはどちらかというとプラスアルファに近い。まず、こういうことをやったら自分として楽しめるんじゃないかってのが前提にあって、それにプラスされる形でリアクションとかがあればベストって感じかな」

-そうやって「自分のやりたいことを崩したくない」という姿勢が頑固とかこだわりが強いと思われる原因じゃないですか
「だって仕事じゃないもん。仕事だったら面白さを度外視出来るけど、趣味は面白さがすべて。じゃあ面白くないと思いながら趣味を続けられるかって話です。変な話だけど、もう18年も自分のサイトをやってるんですよ。ここまで続けている人なんて自分の周りには誰もいない。みんな最初は面白がってやってるけど、飽きたら更新しなくなる。「飽きたら次」とかってアタシ的には一番面白くない考えというか、アタシだって他動で始めた、それこそmixiとかFacebookとかはもうやってない。他動ではないけどnoteも辞めた。じゃあ何で辞めたかというと、面白さを見つけられなかったから。その点面白さ第一優先を貫けたYabuniraは続けることが出来た、というだけでね。Scribbleで<自慰>ならぬ<自愉>って表現したけど、趣味ってのは結局<自愉>だと思うからね。もちろんその自愉は人によって違うんだけどね」

-ではその辺の話を踏まえた上で、とりあえず始めたYouTubeのことを聞きたいのですが
「ほんと、その「とりあえず」という表現が的確ですね」

-そこで止まってるのは、アナタの言う「面白さを見い出せていない」ということでしょうか
「まさしく、です。いや、こうやったら面白いんだろうなってのはあるんですよ。もちろんそれは視聴者が面白いってことじゃなくて、やってる自分が面白いってことですが」

-方向性が見えているなら何故やらないんですか
「これは簡単で、要するにスキルと手間暇の問題です。まだアタシは動画制作者としてのレベルが低すぎて自分の中にある最低ラインも超えられない。最低ラインもクリア出来ない、それでは面白さにはつながらないということです」

-でも、それこそ数をこなさないと動画制作者としてのレベルも上がらないのではないですか
「うん、もう、その通りなんです。だからこそ、出来ることからやろうと」

-出来ること?
「関係ないじゃん、と思われるかもしれませんが、年末にやった「やぶにら大感謝祭」(注・2021年12月16日から31日にかけて行なった16日間連続更新)はYouTubeへの準備運動なんです」

-関係なさそうにしか思えません
「つまりはですね、あれは「クオリティを落とさずに、どれだけ簡便に本サイトを更新出来るか」という実験なんです。ま、やぶにらはベースがテキストサイトなので、まずそのテキストサイトたる箇所で如何に手を抜けるか、そこをクリアしておかないとYouTubeに全集中出来ない」

-はっきり「手を抜く」と言いましたね
「もっとしっかり話を聞いてください。たしかに手を抜くとは言いましたが、あくまで「クオリティを落とさずに」ってところが肝心なのです。ま、クオリティを上げようとしてないってのもどうかと思うけど、とりあえずは「下がらなければいいや」くらいの気持ちでやって、もっと意識をYouTubeの方に持っていこう、という話です」

-Yabuniraはやっぱり、若干重荷ですか
「重荷ではないけど面倒ですよね。前にも書いたように、文章を書くのはまったく苦じゃないけど更新がね。で、今回、更新の手間暇をどれだけ簡便に出来るか、を第一に考えてスクリプトも組み直したのです」

-実際、簡便になったのですか
「まだ完璧ではないけど、だいぶマシになりました。とくに中間ファイルを用いることで先々のエントリまで事前に準備が出来るようになったのは大きい」

-なるほど。だから「やぶにら大感謝祭」のようなことが可能になったんですね
「更新当日の朝にHTMLを準備して、とかやろうとしてたから大変だったわけで、あらかじめ中間ファイルを用意してっつーか中間ファイルを煮詰めておけば、当日の朝にワンアクションで関連エントリを含めてすべてのHTMLを自動生成するようにしたんです。「やぶにら大感謝祭」用のエントリっつーか中間ファイルは12月の頭に完成していたしね」

-そうであれば、極端な話、半年先、一年先のエントリも準備が出来るということですよね
「そうなんです。もともとYabuniraはいつ読んでも構わないというか、今がいつとは限定しないようにしていたので、アナタが言われたようなことも可能です。これなら週一ペースでの更新でもほとんど苦じゃない」

-そしてその労力をYouTubeに回そうと
「YouTubeにかんしては、どこかのタイミングで、片手間ではなく本腰を入れてやらないと絶対に軌道に乗らないってのはわかっているんです。逆に言えば一旦軌道に乗せられればYabuniraとの並行もぜんぜん可能になると思うし」

-その本腰を入れるタイミングが2022年ということでよろしいでしょうか
「はい。たぶん。でも、しつこいですがnoteのように失敗する可能性だって余裕であるわけですがね」

-それはしょうがないでしょ
「いやね、よくよく考えると、noteはそれなりに構想は練ったけど、結局一回も<本腰>まではいかなかったような気がする。これも失敗の要因です。だからYouTubeではnoteの轍を踏みたくない」

-さすがに「本気でやるのはカッコ悪い」って年齢じゃないですもんね
「オッサンだからね。むしろ本気でない方がカッコ悪いと思っていますから。いやわかってはいたんだけど、とにかくnoteは足掻いたわりには<本腰>を入れるタイミングを逃してしまった。それも悔いのひとつなので、YouTubeはしっかり本腰のタイミングを作りたい。その準備運動として「やぶにら大感謝祭」をやったんだから」

-10月からScribbleというものを始めましたが、これは<本腰>の邪魔にはならないんですか
「まったく。正直、あんな素晴らしいシステムはないです。まさに夢のようなシステム。あれだけ更新が簡便ならば邪魔どころか良い息抜きです」

-自画自賛ですね
「いやもう、Tumblrやnoteの苦労は何だったんだって思うほど、現状では理想的なシステムを作れたと思っています」

-ちょろちょろではありますが、一応リアクションも出てくるようになりましたね
「まったくエバれた数ではないですが、今までがゼロだったことを考えれば、しかもほぼ更新の手間暇がかかってないことも考慮すれば、ものすごく良い感じになっていると思います」

-もう少しリアクションを増やしたいというのは
「これはもう、Scribbleがどうとかではなく、単純にTwitterのフォロワーを増やすことですね。Twitterのフォロワーさえ増えればScribbleへのリアクションも確実に増えるはずです」

-Twitterとの完全連携をお題目にした、という狙い通りにはなってると
「なってます。ただあらためて、本当に、フロントサイトとしてのTwitterはメチャクチャ強いです」

-Instagramよりも強いと
「InstagramはURLを貼れないですからね。そういう用途にはまるで向いていない。というかInstagramはあくまでInstagram内でコンテンツとして完結するもの向けで、フロントサイトにはなり得ない仕組みですから」

-本サイト、つまりYabuniraをScribble並みにTwitterとの連携させようとは思わないんですか
「考えてはいます。しかしScribbleとは違うやり方でないとマズいと思っているので」

-具体的にどういうことでしょうか
「今だってYabuniraの更新情報をTweetしているわけで、しかもScribble同様ハッシュタグも付けるようにしたので、こと誘導、という意味ではScribbleとそこまで違うわけではありません。ま、エントリの最後にTweetを貼り付けてないくらいですので、それは今後、新規エントリについては検討中です。ただ、それだけではあんまり意味がない」

-イマイチよくわかりません
「YabuniraはScribbleのように「読み流してください」という類いではなく、ずっと同じところに置いてあることと、似たようなエントリを一覧出来ることに意味があるんです。そこを活かした形で、何とかTwitterと上手い連携方法がないか模索中です」

-何か策があるということですか
「まったくの手ぶら状態です。だから良いアイデアを思いついたら、ですね」

-本当は決めてるのに隠してるんじゃないですか
「何しろ「大放談」なんだから、方向性が決まっていればちゃんと話しますよ。というかそれもですよね」

-ああ、隠しごとが多い、と言われるってことですね
「そうです。というか、都合の良いことであろうが悪いことであろうが、一切合切ペラペラ喋る方がどうかしてる。しかもですよ、本当に「こうやる。これは確定」ってことならまだいいけど、決定してないどころか自分の中にある構想すらボヤーっとしてる段階で、他人さんに喋りようがないじゃないですか」

-それはそうです
「せめて本当に聞きたいことがあるなら直接聞いてくれ、と思う。それでもし言葉を濁すようであれば、それはよほど都合が悪い話か、それともまだ他人さんに喋れる段階ではないかのどちらかです」

-実際、隠しごとが多い、なんて言う人に限って、自分のことは何も言ってないってケースが多いですよね
「自分では「自分は隠しごとなんかせずに全部喋ってる」つもりなんですよ、そういう人は。でもこっちが知りたいことは何にも喋ってないし、そういう質問を嫌がる。でもしょうがないです。そんなもんです」

-虚無的ですね。いよいよロンリーウルフの本性があらわになってきました!
「・・・」

-どうかされましたか?ロンリーウルフさん
「・・・アナタ、その「ロンリーウルフ」っての、好きですね。いやまさに、今の話はアナタのことですよ」

-え?
「だって質問はするけど自分のことは何も喋らないじゃないですか」

-そ、それは、私はインタビュワーだからであって・・・
「そういうところですよ。自分の方に矛先が向かいそうになると「ロンリーウルフ」なんて言葉を使って茶化し始める。別にアタシがロンリーウルフでもなんでもいいですよ。でもだったらアナタは何なんですか?」

-・・・
「で、都合が悪くなると黙るでしょ。これではまるでロンリーシープですよ。いや黙るっていうか、あからさまに機嫌を損ねる。んで機嫌を損ねてますってのを隠そうともしない」

-・・・何か、そんなに失礼なことを言いました?
「基本的にはずっと言ってます。ま、それはいいんですよ。そういう趣旨なんだし。でもアナタには失礼なインタビュワーという<役割>をこなしている、という自覚を持って欲しい。その自覚があればあのタイミングでロンリーウルフなんて言葉は出てこないはずです」

-たしかにマジメな話の最中の茶化しであったとは反省しています
「ま、アタシもインタビューの最中にこういうことをするのは大人気ないと思います。実際、ちょっと、ちょっとじゃねぇか、かなり空気も悪くなったし。ただね、「いつものことじゃないか。何で今日に限ってノッてこないばかりか怒り出すんだ」って態度は良くないよ、と。いやアタシだってノッてあげたいですよ。こんな空気にしたくはないんだし。でも今のはノレるタイミングじゃなかった。ノレるどころか、思案しながらのマジメモードのタイミングでそういうことを言われたらムカッときますよ。つまりね、茶化すことは良いんだけど、それならそれでタイミングを見なきゃ」

-タイミングを図ることなく、空気も読まずに安易に茶化したことは認めます。申し訳ありませんでした
「わかってくれたらいいんです。さ、気を取り直して、話を進めましょう」

-・・・本当に、何といって、お詫びを、したら、いいか・・・
「もういいですって」

-・・・
「何も泣くことないじゃないですか。確かにムカッとはしたけど、そこまで本気で怒ってはいませんよ」

-・・・違うんです。せっかくインタビュワーという役割を任されたのに、それをこなせない自分自身にたしいて腹が立つというか悔しいのです
「それはわかるけど・・・。ほら、せっかくの大晦日じゃないですか。何もこんな湿っぽいムードで新年を迎えることはない。パアッといきましょう。あ、そうだ。ここはひとつ、一緒に「ロンリーウルフ音頭」でも歌いましょう。もちろんアタシの作詞作曲です。伴奏はないので編曲ではないけど。それでは参りましょう!それ!」

-・・・か、・・・か
「・・・か?」

-・・・か、歌詞を知りません・・・
「あ、そうか。これは失敬。では紙に書きますね」


 さあさ歌およ踊ろよ たったひとりでご陽気に

 ロンリールフがやってきた たったひとりでやってきた

 孤独なんか感じないさ ひとりでいたって幸せさ

 死ぬときゃどうせ誰でもぼっち 何の不安があるものか

 ロンリロンリロンリ ロンリーミスターロンリー

「司会の私、桂文珍です」


-・・・これ、私はどこを歌えばいいんですか
「最後の「司会の私、桂文珍です」ってセリフだけ言ってもらったら十分です。ちょっと練習しましょうか」

-ホントにやるんですか
「お願いします。これはアナタしか出来ない役割ですから」

-そこまでおっしゃられるのならば。ではいきます。「司会の私、桂文珍です」
「もう少し抑揚を付けることは出来ますか」

-たとえば
「しょうがない。見本を見せますね。「司会の私!桂文珍です!よろしくお願いしまァす!今日の応援はこちらのふたりでェす!」」

-大幅にセリフが増えてませんか?
「多少ですよ。とにかくやってみてください」

-・・・じゃあ。司会の私!桂文珍でェす!よろしくお願いしまァす!
 「そうそう。調子が出てきましたね!それで行きましょう!本番スタート!

 ♪ さあさ歌およ踊ろォよォ たったひとりでご陽気にィ
  ロンリーウルフがやってきた ソラたったひとりでやってきたァ
  孤独なァんか感じないさ ひとりでいたァって幸せさァ
  死ぬときゃどうせ誰でもぼっち 何の不安があるものかァ、あソレィ!!
  ロンリッロンリロンリッロンリィ ミスタァロンリィ~!」

-司会の私!桂文珍です!よろしくお願いしまァす!今日の応援はこちらのふたりでェす!
「・・・いやぁ上手くいった!!これでご陽気に新年を迎えられますね。良いお年を!」

-・・・あの、これ、大放談なんですけど、ホントにこれでいいんでしょうか
「ま、何でもいいんじゃないですか」

インタビューの最中にインタビュワーをガチ説教するという前代未聞の架空インタビュー、というのを思いついたんで書いてみました。
たださすがに説教で終わるのも良くないと思ったので、最後は自分の限界までフザけ切りました。ま、所詮は無縁仏ネタなんで何でもいいんですよ。
↑はエントリ直後に書いたのですが、2023年にさらに追記。
「無縁仏」ってのは「行き場のないエントリの仮置き場」という性質のカテゴリだったのですが、2023年の大リニューアルで「無縁仏」を廃止したので、長すぎるとわかっていながらScribbleに持ってきました。ま、何でもいいんですよ。




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