日本のクリスマス
FirstUPDATE2021.12.25
@Scribble #Scribble2021 #クリスマス #冬 単ページ 八百万百の神 クレイジーのクリスマス

ま、クリスマスの話なのですが、以前似たようなことを書いたんだけど、時間が経ち過ぎてるからいいかな、と。

こないだちょっと面白い記事を見つけてね。
「何で旧天皇誕生日は<平成の日>に制定されなかったんだ」というくだらない疑問から検索してたらこんなのを見つけて。


記事全体も面白いんだけど、とくに↓の箇所は面白いというより嬉しくなってしまいました。

このあと12月25日が「先帝を偲ぶ日として休日」になったが、たまたまそれはクリスマスでもあったので、昭和の前半期、日本国内におけるクリスマス騒ぎが激しくなっていった。日本のクリスマスが広くばか騒ぎの時期となるのは、バブル時代(1980年代後半)よりはるか古く、昭和初年(1920年代後半)に始まっていたのである。カフェーやダンスホールで騒ぐ人たちが跡を絶たなかった。


これね、いまだに勘違いしている人が多くて、つまりクリスマスに大騒ぎなんてバブル時代に始まった文化だと。
たしかにハロウィンにかんしては「最近」という表現を使っても差し支えないと思うけど、クリスマスにかんしては上記引用の通りでして。
まァね、これはnoteで書いたことだけど、クリスマス=恋人たちのイベント、になったのは松任谷由実や山下達郎がクリスマスラブソングを発表し出してからですよ。でももっと前から(ここからはnoteに書いたのとは違うけど)大人だってバカ騒ぎしていた。1963年にリリースされたクレージーキャッツの「クレイジーのクリスマス」ですでに「バカ騒ぎする大人」が活写されていますから。

瞬間的だったとはいえ「トイレの神様」なんて曲がバカ当たりするくらい、本来日本人は特定の宗教にとらわれることなく、すべてのものに神は宿る、つまり「八百万の神信仰」の国なんです。
だからクリスマスにバカ騒ぎするし、舌の根も乾かぬうちに年が明けたら神社に初詣に出掛ける。死んだら坊さんに来てもらってお経をあげてもらう。
それが良いのか悪いのかはどうでもいい。とにかくそういう人たちなんですよ日本人は。
そしてもうひとつ、日本人ほど祭好きもいない。騒げるものなら騒いどけ、これはイベントとしての祭が下火になっても、インターネット上でさえ同じことが繰り返されています。

そんな「八百万の神信仰」「祭好き」の日本人が、クリスマスなんていう新しいオモチャが輸入されてきたら、乗っからないわけがない。
昔、バラクーダってコミックバンドが「日本全国酒飲み音頭」なんて歌を歌ったけど、あの「何かにつけて強引に酒を飲む理由を見つける」って歌詞と同じで「何かにつけて騒ぐ理由を見つける」のは実に日本人らしいのです。
日本でハロウィンがなかなか盛り上がらなかったのは、クリスマスのようにサンタクロースのようなわかりやすいアイコンがなかったからで、でもそれさえ「騒げればなんでもいいや」ってことにしてしまった。
だから、一部の人たちは渋谷でバカ騒ぎする人たちを莫迦にしてるけど、むしろバカ騒ぎする方が日本人らしいのです。

日本人がマジメで謙虚でおとなしい?馬鹿言っちゃいけない。日本人こそ「いい加減で、馬鹿馬鹿しいことが大好きで、でもちょっと内弁慶」なんです。
だからさ、つまりね、それはまァいいか。







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