ちょっと、本気で感心したんでね、いや野田クリスタルって芸人にはさほど関心はないんだけど、この考え方はもっと世間に広く知られるべきだなって。
まずは↓のリンクを読んでもらいたい。
プログラミング関連の記事で、こんな名言だらけのインタビューなんて読んだことがない。とにかく、言ってることすべて、いちいち頷いてしまうものばかりです。
中でも印象的な言葉を引用したい。
プログラミングの知識を増やすつもりは全くないので、最適なコードである必要はないという考えです。(括弧内割愛)
これは言わば手段と目的ってことで、ゲームを作りたいんだったらゲームを作るのに関係ない命令やルーチンを覚える必要がない、と。
ここが本当に取り違えやすいところで、例えばアタシはグラフィックデザインをやってるし、当然Adobeのソフトを使えるけど、間違っても全機能使えるわけじゃない。つか業務と関係のない機能なんかまるで知りません。
こちとらね、別にAdobeのソフトを使いこなしたいと思って使ってるんじゃないんですよ。あくまでグラフィックデザインをするための<道具>として使っている。道具なんだから自分にとって関係のあることだけを覚えればいいし、その範囲で極めればいいんです。
きれいなコードを書こうとすると必ずつまずくんですが、最悪100行とか書けばゲームは動くんですよ。(中略)最初に挫折するのはそこなんです。だからみんなプログラミングやめちゃう。もしそっちから教えるようなプログラミング教育があるなら絶対やめたほうがいいと思いますね。
これも素晴らしい。そりゃあいきなり会社やなんやで実戦投入されたら別かもしれないけど、すぐに「きれいなコードで書け」「他人でも読みやすいコードを書け」なんて言いたがる人がいる。
でもそんなの、ずっと後回しで構わないし、趣味として、つまりコードを他人さんに見せるつもりがないのなら、永久に汚いコードでも構わないんですよ。
要するに「挫折するくらいなら楽しいようにやった方がいい」ってことなんです。
まず完成すること前提で進めていくことがいちばん経験値を上げると思います。
どれだけきれいなコードを書いても、高度なテクニックを使ってたとしても、完成させなければ何の価値もないし、また楽しくもない。
自分で1から10まで全部やったって達成感。これこそが能力を上げる最大のモチベーションになる。
プログラミングに限らず、何かを上達するのに一番気を配らなきゃいけないのは「モチベーションの維持」なんです。モチベーションさえ保てれば後は勝手に上達する。
Twitterにもnoteにも書いたけど、大半のコンピュータメーカーやゲーム会社は「ユーザのモチベーション」を蔑ろにしすぎた。たぶんそこに本気で取り組んだのは任天堂とAppleだけだったと思う。
絶対にやらなきゃいけない<仕事>なら、それはそれで事情がモチベーションになるけど、それではパイが広がらない。やっぱ<趣味>で始めた人のモチベーションをどれだけ後押し出来るのか、そこが一番大事なんじゃないかと。
正直、野田クリスタルの芸風はあんまり好きじゃないけど、この人本当にわかってるわ。マジで感心したって話です。