何だか、どうも、○○○○部屋、なんて言うと、1970年代初頭のフォークロックっぽいイメージがある。ってこのエントリは下ネタなんだけどさ。
みうらじゅんの友人に「イカ」というあだ名の人がいたらしく、その「イカ」の結婚披露宴で新婦に「(旦那は)どうして「イカ」なんですか?」と聞かれて困惑した、らしい。
ま、正確には「イカ臭い」を略してのイカで、男性でイカ臭いと言えば、もう、自分を慰めるアレをした後、もっと正確に言えばその時に放出されるアレの臭いが「イカの臭い」に似てるって話で。
正直ね、体臭が、とか、口臭、あと洗濯物の生乾き臭とか、そういうのは指摘されても別に恥ずかしくないのですよ。そりゃあいい気持ちはしないけどさ。
でも「お前、イカ臭いな」と言われるのは死ぬほど恥ずかしい。身体からイカ臭がするってことは、アレが服かどっかに付着してるってことだもん。
さすがにそういうケースはあまりない。でも「部屋がイカ臭い」ってのはタイミング次第で誰にでも訪れてしまうのです。
まァね、これが野郎の友人ならば、お前してただろ?と問われても、恥ずかしいっちゃ恥ずかしいけど、お前もやってんだろうが、と言い返せる。
ところが何の不幸か、ちょうど慰め終了したタイミングで女性が訪ねてきた時ほど焦ることはない。
いくら、もう、一切女性と思ってないレベルの、ただの友人だとしても、これは死ぬほど恥ずかしい。んなもん女性同士の付き合いってのがあるんだから、陰で「アイツの部屋ってすんげえイカ臭いの」「うわぁ、好きそうだもんねぇ」なんて噂でもされたら失踪したくなる。
さらに、ちょっといい感じになりかけている女性なんかだと、もうロープを探すレベルでして、冗談でもなんでもなく、ああもう、オレは終わりだ、と悟るようなことになる。
ってさ、よくよく考えたら、「いい感じ」が上手く発展してさ、行くところまで行ったら、その女性だってもっと至近距離でアレの臭いを嗅ぐことになるわけですよ。いや実際問題、男女の行為が終わった後のイカ臭は恥ずかしくもなんともない。
てことは結局「ひとりで」「自分自身を慰めてる」ってのを知られるのが恥ずかしいんだなと。
そんなこと、実際にあったことがあるのかどうかで言えば、ある、ということになります。
マジでさ、たしか夜の11時くらいだったかな。ま、当時は大学生だったんでね、まだまだ寝る時間ではないんだけど、さすがにこの時間から出かけることもないだろ、と思って、慰め行為に耽っていました。
ふぅ、終わった、と思ったら、ピンポーン!となった。え?誰?
ドアを薄~く開けると女友達で、今からクルマで遊びに行こうと。クルマで先輩(男性)も待ってます、と。
いやぁ、あれは本当に、死ぬほど焦った。それはいいんだけど、この後のテンパり全開の行動がマズかった。かなり荒げた声で
「行くからクルマで待ってて!!」
その後、クルマの中でいろいろ聞かれた。何を怒ってたの?って。
いや怒ってたわけじゃないんだよ。慌ててたんだよ、と言いたかったけど、じゃあ何で慌ててたんだって話になる。部屋で何かあったの?なんて話になったら最悪だ。と言うかこの後アタシの部屋で飲む?なんて展開になったら終わる。
よし、こうなったら、と運転手である先輩に提案した。
「今日はガソリン代出すから遠出しましょう!」
遠出だ遠出だ。遠出する時間じゃないけど遠出だ。そう、イカ臭が消えるほど時間のかかる場所にね、ね。
結局家路についたのは朝方だった。もう白々と明けてきていた。
ドアを開けると部屋はまだ若干イカ臭かった。おわり。