形状記憶社会
FirstUPDATE2021.11.8
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もちろんこれは<終息>ってよりは<収束>に近いんだろうけど、それでも<終息への第一歩>くらいまでは来た、と思える新型コロナパンデミックですが、どうもね、抵抗し難い<何か>を感じてしまうわけで。

前にも似たようなことを書いたと思うので、まァ重複覚悟で書いていきますが、その前にかなりそもそもの話を書きます。
老害、なんて嫌な言葉がありますが、やっぱね、過去を知っていればいるほどモノの見方って変わると思うのですよ。
テレワークの話が一番わかりやすいと思うのですが、まるでテレワークが新しい考え方みたいに言われたけど、アタシ個人として賛成とか反対とか、アタマの古いっつーか固い<上の人間>がどれだけいるかとか、あとテレワーク可能な業種、職種とかぜんぜん関係なく「完全テレワーク社会」なんか絶対になるわけがない、と。もう、最高で「主・テレワーク、従・通勤」が関の山で、たぶんそれも無理だと思っていた。

でね、何が言いたいのかというと、そうなるのは老害の存在とか何の関係もないのですよ。
それこそ、自らは「新しい」と思っている、既存の<やり方>を否定しまくってるような人を集めて、しかもたっぷり資金もある状態で何か事業を始めても、結局は「今までの企業とあまり変わらない」ものになると思う。
と言うのも、結局、人間って失敗したくない生き物なんです。
成功する方法、ではなく「失敗しない方法」ってのは新しい古い、データだけではどうしようもない。そこだけは「経験」とか「過去の事例」を参考にするしかない。
そもそも過去を見ないことにはそれが本当に新しいのかどうかもわからない。例えば「社長も社員もなし!全社員平等!」なんて一見新しいみたいだけど、んなもん、その程度を思いついた人はいくらでもいるし、今現在どこもそんなことをやってないのは全部失敗して消滅したからです。

失敗したくない=過去の事例を鑑みて既存のやり方に近づける=置きにいくってことだから、最終的にはほとんどのことを置きにいかなきゃしょうがなくなって、つまりは「既存とあまり変わらない」というふうになる、と。

これも過去のっつーか歴史をちゃんと見れば一目瞭然なんですが、何事も二足も三足も一気に飛んで、それが定着するなんて絶対にあり得ないんです。
もちろん、少しずつは変わりますよ。でもその動きは意外と遅い。テレワークの話に戻すならば、テレワークの先鞭を付けたのが2020年なら、これを絶やさないように少しずつ普及のために動いて「主・テレワーク、従・通勤」になるのが10年とか20年先です。というかそれくらいのスパンで見ておかないと今回と同じことになる。
間違いなく言えるのは、老害がどうだとか言ってるうちは絶対に何も変わらない。しかもこれ、日本だけじゃなしにGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)でさえ、テレワークメインにすることに懐疑的になってるんだからさ。いわば最先端の企業でさえって考えれば完全テレワークなんてただの幼稚な発想なんですよ。

歴史の積み重ねってそれほど馬鹿に出来ないものなんです。形状記憶と言えるほど強力なものを「思い付き」や「新しい古い」だけで変えられるわけがない。
アタシ自身が老害かどうかはわからないけど、別に「新しいと思い込んで」何かやることに反対も賛成もしない。でも拠り所が「新しい」ってだけじゃあ、しかもたいして歴史を学ばず新しいと思い込んでるなら、100%失敗するよ、と言うだろうね。
それで老害って言われるならそれでいいよ。アタシも<幼稚>って言い返すから。







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