3位転落、だからどうした
FirstUPDATE2021.8.30
@Scribble #Scribble2021 #プロ野球2021年 単ページ 阪神タイガース 齋藤友貴哉 弱気

えと先週の阪神は2勝4敗。で、その結果、一気に3位にまで転落してしまいました。

ひと言で言えば「そりゃそうだよなぁ」としか言いようがない。打線で好調なのは近本と中野とロハスだけ。ただ中野はルーキーなので昨日の床田のようにタイミングの合わないピッチャーだと手も足も出なくなる。ま、それはしょうがないんだけど、他がね。まァギリギリ、サンズがマシってくらいで、とくに大山と佐藤輝明、あと影に隠れてるけど梅野も酷いもんです。

投手もねぇ、昨日は秋山が初回に3点取られたのがすべてですよね。西はあんなもんだし、村上に期待する方が間違ってる。
ただ先週の最大の戦犯は齋藤友貴哉でしょう。
あれで完全に水を差された。1イニング3失点。いや打たれて3失点ならともかく、2アウトランナーなしから内野安打をきっかけに突然ストライクが入らなくなって、甘い球を打たれまくる、という内容があまりにも悪すぎた。
展開としても5点先制されて2点返した直後だっただけに、しかも普通に大貫を捉えられそうな雰囲気があっただけに、それはないよ、と思ってしまいました。

何より痛いな、と思ったのは齋藤友貴哉に<逃げ>の姿勢があったことです。
もともと齋藤友貴哉はコントロールは悪い。それはわかっています。でもストレートも速いし、変化球も悪くない。でも一軍で結果が出ないのはそういうことでしょう。
例えば追い込んでフォークでも、コースもそんなに外れてないのにバッターはピクリともしない。というかテレビ越しでも、あ、フォークだな、とわかる。それはクセとかそういうことではなくて、もう、マウンドから立ち込めるムードが「かわそう」としているのです。

これでは抑えられるわけがない。
病は気からではないけど、何がなんでも抑えてやる!って気持ちがなければ、そんなの抑えられるわけがないですよ。
技術が大切なのは当然ですが、その技術をマウンドで発揮出来るかどうかは気持ちなんです。いくら優れた技術があっても本番で発揮出来ない技術に何の価値もない。
野球選手は研究者ではないんです。頑張って会得した技術をどう活用するか、もしくは出来るかが重要なわけで、技術さえあればいい、そんな職業じゃないんだから。

何よりマズいな、と思ったのは、そういう<逃げ>の姿勢はね、チームに伝染するんですよ。
あそこで、つまりDeNA戦で3連勝出来ていたら、マツダもぜんぜん違う感覚で挑めた。次の試合はかろうじて勝てたけど、2勝1敗と3タテではまったく違う。その分岐点がDeNA2戦目の4回表、つまり齋藤友貴哉のピッチングだったんじゃないかと。
もちろん、だったら齋藤友貴哉と小川一平の順番を逆にしておけば、とかもあるけど、それは完全に結果論です。小川よりも齋藤友貴哉の方が多少とは言え経験もあるんだから、反撃開始した次の回は小川ではなく齋藤友貴哉ってのは、むしろ常套だと思う。
だからこそ、打たれたのはしょうがないとしても<攻める>気持ちをもってマウンドに上がって欲しかった、と。

ここまで阪神が首位だったのは、何のかんの言いながらもずっと<攻める>姿勢があったからこそです。
その体現者が今年ルーキーの佐藤輝明と中野で、このふたりがよりチームを攻めダルマにしたところがあった。だからこそこれだけエラーが多くても勝てたのです。
ところがひとりでも<逃げ>の選手がいるだけで一気にチームのムードが変わる。もちろん悪い方に。
正直、<戦犯>なんてね、そういう過激な表現は使いたくないんだけど、ものすごく残念ながら、齋藤友貴哉にはそういうしかないし、翌日即刻降格させたのは当然です。

ま、それでも矢野はやっぱ運があるよ。だって明日から甲子園だもん。少なくともムードが変わる最高のきっかけにはなる。
もしそれで変わらなければ、それこそ技術が足りなかっただけの話で。







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