先週、Appleの開発者会議であるWWDCが行われましたが、正直、というかぶっちゃけ、相当落胆しました。という話です。
現在Appleには主に3種類のOSがあります。
・iPhoneに採用されているiOS
・iPadに採用されているiPadOS
・Macに採用されているmacOS
他にもAppleWatch用のwatchOSとかAppleTV用のtvOSとかもあるけど、それはまあいい。
アタシが問いたいのはこの3つのOSの棲み分けです。
iPhoneというスマホ用としてiOSが、MacminiやiMac、んでMacPro用にmacOSがあるってのは、これはわかる。
問題は同じモバイル端末かつ非スマホ端末でありながら、タブレット(=iPad)にはiPadOSが、キーボード付きのクラムシェルモデルにはmacOSが搭載されていることです。
M1チップがiPadProに搭載された今、iPadとMacBookシリーズの違いは「キーボードの有無」と「OSの違い」くらいしかない。というかキーボードが本体にくっついていればmacOSで、キーボードが外付けならばiPadって感じなんですよ。
アタシはね、iPadOSとmacOSを統合する意味がないってのは理解してるんです。というのはmacOSにはディスプレイがひっついていないMacminiやMacProのような機種があるからで、iMacまで含めてmacOSはデスクトップ機用OSってことにすれば納得は出来る。
しかしこうなると「持ち運べるMac」というコンセプト自体が無理があるっつーか、モバイル端末かつ非スマホ端末にふたつOSがある意味がかなり薄いと思うわけで。
いやね、OSは統合しないにしろ、いずれアプリケーションにかんしては「macOS、iPadOS両対応」が基本になると思うんです。M1チップ搭載MacでiPadOS(iOSもだけど)アプリが(開発者の選択制とはいえ)動くようになったのはその布石だとは思う。
さらに従前のMac(というかPC)に近い、どのアプリからもアクセス出来る共有エリアが一般的になるとも思う。
そうなるとmacOSとiPadOSの違いは操作感しかなくなる。だったらMacBookシリーズならぬ、iPadOSとタッチパネル搭載のiBook(昔iMacのノートPC版で同名の製品群があったからややこしいけど)があってもいいと思うんですよ。
つまり、かなり段階的にとはいえ、将来的に起こるのは「iPadOSとmacOSの統合」ではなく「MacBookシリーズの廃止とクラムシェルモデルのiPadOS搭載機種の登場」だと考えているのです。
だから今回のWWDCでね、一気に全貌を見せるとは思ってなかったけど、いろいろと布石が見えるんだろうな、と期待していたのです。
せめて、iPadOSのファイル管理にかんしては何らかの手の内を見せて欲しかったってのが正直なところで、現状ではまだまだ「画面の大きい通話が出来ないiPhone」の域を出ていない。これではM1チップとか宝の持ち腐れです。
つまり、iPadはスーパーモバイルマシンになるポテンシャルを秘めているのに、あきらかにOSが足かせになっていると。
別にシステムファイルまでアクセスさせろ、とは言わないですよ。でももうちょっと自由度の高い、フレキシブルなファイル管理が出来ないと「PCの代わり」にはならないです。
というかさ、まずiPadOS用にApple謹製のFinalCutProとかLogicProのフルセット版を出すべきなんだけどな。極端な話、UIはMacOS版のままでいい。とにかく「macOS用アプリが当たり前のようにiPadで動いている」という既成事実が欲しいんだからさ。