唐揚げの作り方2021
FirstUPDATE2021.5.29
@Scribble #Scribble2021 #食べ物 単ページ 鶏の唐揚げ レシピ 唐揚げ専門店 梅肉 ムネ肉 #嗜好品 note

何だか、どうも、異様に原価率が良い、ということらしいのですが、恐ろしい勢いで「から揚げ専門店」が増殖しています。

アタシも一度だけ、雨後の筍の如く開店したから揚げ専門店に行きましたが、うん、何というか、良くも悪くも普通すぎる。「フルーツだれに何時間漬け込みました」なんて惹句が踊ってたけど、あれじゃあ、唐揚げ粉で作るのとたいして変わらない。
異様に原価率が良い=ぼったくり、とも言えるわけで、それではね。定着する感じが微塵もないような。
よくよく考えてみれば、アタシは「唐揚げ粉を使った唐揚げ」をずいぶん長い間作っていない。
いやね、唐揚げ自体は、好ましいかどうかで言えば間違いなく好ましい<おかず>だし、唐揚げ粉を使ってないだけで、結構頻繁レベルで作っています。

えと、今から30年近く前の話です。って書いてて嫌になる。そんな前からすでに<大人>だったってのが。
その時付き合っていたカノジョとスーパーに買い物に行った時の話です。その日は唐揚げにしようとね、鶏肉を物色した後、唐揚げ粉もカゴに入れた。
レジを済ませて外に出ようとしたのですが、カノジョが入口のところで止まってる。
ほれ、今はあんまりなくなったけど(今もあるところにはありますが)、スーパーの出入口のそばにレシピカードみたいなのが置いてあるじゃないですか。カノジョはそれを見てたわけです。

「今日は<これ>でやってみる」

カノジョが見てたのは唐揚げアレンジレシピというかね、とにかくアタシが憶えている限りの<やり方>を書いておきます。

1.酒、醤油、梅肉を混ぜてタレを作る
2.鶏肉とタレに漬け込む
3.片栗粉をまぶして揚げる

ポイントは何といっても梅肉です。
いわば「酸味のある唐揚げ」になるのですが、これが恐ろしく美味かった。梅肉と鶏肉の相性が良すぎたというか。

何年か経った頃です。
そのカノジョとはとっくに別れた頃ですが、コレを再現しようと思ってね、やってみたのですが、どうも、これがあんまり美味しくない。
いったい当時のカノジョはどんな魔法を使ったのかってことですが、思い当たるフシはあった。

カノジョの実家で梅干しを漬け込んでいて、それがカノジョ宅に送られてきてた。アタシも食べたことはあるけど、これが異様に酸っぱい梅干しで、逆に塩気はほとんど感じないレベル。つまり「ただ異様に酸っぱいだけの梅干し」だったのです。
正直ご飯のお供としては酸っぱすぎてイマイチなんだけど、唐揚げの調味料にしたら素晴らしかった、と。

でもね、こんな酸っぱいだけの梅干しなんか売ってないんですよ。それこそ自分で漬け込みでもしない限り。
なるべく酸っぱそうなのを選んでみるんだけど、それでも唐揚げの調味料にすると酸味も足りないし塩気が多すぎる。
で、当然出来上がった唐揚げは「たいして酸っぱくもなく、やけに塩っ辛い」唐揚げになってしまう、と。

本当はね、またあの梅肉唐揚げが食べたいんです。でもあの梅干しが入手出来ない限り絶対に再現出来ない。
ただ、ひとつだけ、梅肉唐揚げ以降で変わったのは「唐揚げ粉は使わずに片栗粉を使う」やり方です。
これはこれで大きな発見だった。というか、唐揚げ粉を使うとどうしても若干ジャンキーな感じになってしまう。一方片栗粉なら「ちょっと本格的」になる。
味に関してはどんな調味料(というかタレ)に漬け込むかでいくらでも変えられるわけで、片栗粉にした方がバリエーションが出るしツブシも効くのです。

えと、2年ほど前だったか、突然王将の唐揚げにハマったのですが、それまで王将の唐揚げは評価してなかったのです。
というのも王将の唐揚げって胸肉じゃないですか。やっぱ唐揚げはもも肉で胸肉はパサつくし邪道っしょ、みたいに思ってたからね。
でも、実は胸肉もイケるとわかってね、だったらこれを家でも再現してやろうと。

王将唐揚げの再現のキモは「生姜」です。
生姜はチューブので十分ですが、とにかく生姜の効かせ具合で王将っぽくなるかならないかが決まる。弱すぎたら話にならないけど、強すぎても王将唐揚げからはかけ離れるけど、これはこれで美味いので、是非お試しあれ。
ただ、うっかりチューブの生姜を切らしてるのを忘れることがあって。なければ別の味で作るしかない。というかそれはもうしょうがない。

お、生姜ない、と、しょうがない、の駄洒落になった

というかさ、生姜を切らしても諦めちゃダメですよ。今すぐスーパーに走ってください。うっかり諦めて「しょうがない」なんて言おうものなら、ああ、もういい!!







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