開幕投手藤浪晋太郎をあれこれ考察する
FirstUPDATE2021.3.15
@Scribble #Scribble2021 #プロ野球2021年 単ページ 加治屋蓮 藤浪晋太郎 阪神タイガース 黄金期 開幕投手 矢野燿大 強運

しっかし、何で阪神が加治屋蓮を獲得出来たのか、フシギでしかない。いやね、ソフトバンクの選手層を考えるなら、近年結果を出せなかった加治屋がクビってのは、まァ理解出来んこともないんです。

でも「使える度」を考えるなら、まずはあきらかに中継ぎが弱いヤクルト、DeNA、あと広島なんかが真っ先に手を挙げるべきなんですよ。
なのに実際に獲得したのが、少なくともセ・リーグで一番中継ぎが強固な阪神ってのが、どうも、ね。
とくにDeNAなんか、ただでさえ中継ぎが弱いヤクルトを自由契約になった風張蓮と、最近になって宮國椋丞も獲得を発表したけど、言っちゃナンだけど、風張とか宮國より加治屋の方が確実に「使える度」は上でしょ。
それともまさか

DeNAフロントのエラいヒト「ほれ、何とか<レン>ってのが自由契約になったろ。アレ、まだ使えるから獲得しろ」

DeNAフロントの下っ端「おかのした」

横 浜 D e N A ベ イ ス タ ー ズ 風 張 蓮 爆 誕

ってことなんかね。
冗談はともかく、外国人選手のビザの問題といい、DeNAは何をやってるんだか。しっかりして欲しいわ。

さて、阪神タイガースの開幕投手が藤浪晋太郎に決定しました。
ド本命の西勇輝が喘息を発症して調整が遅れた影響ですが、昨年11勝の秋山拓巳でも2年連続規定投球回数到達の青柳晃洋でもなく、昨年わずか1勝に終わった藤浪の開幕投手抜擢に、やはり、ある種の<賭け>のようなものを感じてしまいます。

と言っても勝ち負けレベルでの話じゃないし、初の大役をまさかれた藤浪にかかるプレッシャーを考えて、なんて話じゃない。もっとスケールの大きい話です。
ここにきて、約20年ぶりくらいに、生え抜き若手の打線の軸が出来上がりつつあります。
いや、20年ほど前の時は、言っても金本知憲やアリアス、片岡篤史などに頼ってたんだから、本当の意味で「生え抜きだけの軸」ではなかったし、その前の新庄剛志、亀山努、桧山進次郎の92年フィーバーの時は、誰も<軸>になりきれなかった。
となると日本一になった1985年に完成した1980年代前半以来、つまり約40年ぶりってことになるわけか。40年って。長すぎるわ。

残念ながら、怪我などのアクシデントやら運用の問題で、優勝したのも日本一になったのも1985年一回こっきりで、この時は黄金時代を築くことは出来ませんでした。
黄金時代、と大上段に振りかぶるならば、投打のうちの<投>の方の軸が必要なのは当然ですが、よく言われるように西勇輝は「最高の二番手投手」なのですよ。つまり西勇輝がエースではなく二番手にいるっていう布陣を作ってこそ黄金時代が到来するわけです。

黄金時代のエースにふさわしい選手は、その潜在能力を考えるなら藤浪しかいない。
藤浪がエースとして君臨出来れば阪神の黄金時代は到来する。逆に言えば藤浪がダメなら、いつまで経っても「そこそこ強い」チームで終わることになってしまう。
その藤浪を、今年、2021年の開幕投手に抜擢してきた。当然藤浪の状態が完全に元に戻りつつあるからだけど、アタシとしては「今年に勝負を賭けてきたな」と思ったんです。

正直言えば、タイミングとしては若干早い。ここで躓けば黄金時代構築が遠くなってしまう。だから藤浪が今年実績を残した上での来年でもいいはずなんです。
でも矢野は「勝負は今年」としてきた。今年は黄金時代がはじまる年と位置づけてきたんです。
正直、矢野が勝負を仕掛けてきたことで、ただの贔屓であるアタシも緊張感をもって今年を迎えることになってしまった。
金本が「3年間で今年が一番チーム力が高い」と挑んだ2018年に最下位に沈む(もっともこれは日程のせいだけど)、なんてこともありうる。チーム力=順位ではない。
だから今年もどうなるかわからない。なのに、というか、とにかく、この賭けはすごいわ。

ただ2年間矢野を見てきて思うのは、この人とにかく強運なんですよ。賭けに出た時は勝つか、負けても元をとれるんです。
そう考えれば、信じても、いいのかなぁ。







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