現時点での新型コロナまとめ
FirstUPDATE2020.10.15
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新型コロナパンデミックの世間の空気を書き留めたくて、4月から5月の、いわゆる緊急事態宣言期間限定で「令和2年○月第△週の空気を書いておく」ってのを書いてたのですが。

すべての制限が解かれてね、完全に新型コロナが過去のものになった暁には、本サイトにこの騒動についてちゃんと書くつもりなのですが、そんなのまだまだ先の話だし、本当に2019年までの生活様式に戻るのかというとかなり疑問です。
つか「もう二度と戻れない、これからは新型コロナありきの新しい生活様式を模索すべきだ」なんて声があるのも事実だし、こればっかりは今後、いったい、どんなふうになるのかまるで予測が出来ません。

ただね、じゃあ、たしかに新型コロナが全世界で蔓延している。んで、ある程度収まったとしても、そして特効薬のようなものが開発→市販されたとしても、潜伏はし続ける、となれば外出時には永久にマスクをしておけ、会食などご法度の世の中に変わっていくのか?というと、アタシはそうは思わないんです。
これは前にも書いたんだけど、とにかく人間ってのは形状記憶合金なみに「元に戻ろうとする力が強いんだな」とあらためて思い知らされた。

ここで突然戦時中の話になります。
当時、厳密に言えば1940年だから太平洋戦争の前にはなるんだけど、新体制運動なんていう政治運動がありました。ま、政治運動ではありますが新型コロナパンデミックにおける「新しい生活様式」に近いものがある。
そして「バスに乗り遅れるな」というスローガンが使われた。このスローガンは広く浸透し、というか早い話が流行語になり、極端に言えば「日本国民として軍事体制に協力する=バスに乗る」ってことです。

では当時の国民、いや一般庶民か、がこの風潮に抵抗したのかというと、ほとんど抵抗した形跡がない。何しろ流行語にもなったくらいだから「そうか、これからは<そういう時代>なんだ」とわりとあっさり受け入れた。

ところが戦局が悪化し、生活ががんじがらめになりだすと、人々は<そういう時代>というのを忘れだす。冗談じゃない。日本が勝つと思ってたから協力してきたのに、何で敵機が日本上空を飛んでんだよ!と。
ここはわりとはっきりさせておかなきゃいけないと思うのですが、何だか勝手な見識で「本当はみな戦争なんか嫌だったけど、当局からの命令で無理矢理協力させられた」と思ってる人もいると思うけど、実際はそんな感じじゃなかった。

当時の日本国民も、結局は流行に乗ってただけなのです。流行に乗って、それ!とバスに乗り込み、ところがいざバスに乗ってはみたものの、着いた先は荒れ果てた世界だった。
もちろん文句を言える空気ではなかったからみな黙っていたけど、次にバスが来ても誰も乗ろうとはしなかった。つまりは厭戦気分が出てしまったのです。
もう、うんざりだ。抵抗はしないけど協力などしたくない。つかもう、協力する余力もない、というふうになったというか。

ここまで書けばわかるように、新型コロナパンデミックの「新しい生活様式」なんて「バスに乗り遅れるな」と同じで、ただの流行なんですよ。
今はいい。新しい生活様式にたいして、ある意味新鮮な気持ちでね、心持ち次第では楽しむことも不可能ではありません。
しかしこれが何年も続くことになって、マスクもずっとしなきゃいけなくなってね、その程度ならまだしも、身内に犠牲者が出たりして、店がバンバン潰れて、自分は失業して、家族にまで(たとえ経済的であっても)被害が及んでね、それでも能天気に「新しい生活様式」なんて言ってられる人がどれだけいるのか。

もう嫌だ。オレは抜けるよ
これ以上我慢を強いられるなら死んだ方がマシだ
仮にオレひとりでも前の生活様式に戻らさせてもらうわ

正直この騒動で一番ウンザリしたのが、したり顔で「気の緩み」なんて言っちゃう人が多いことで、ウンザリして元の生活様式に戻ろうとする、これは気の緩みとは真逆の「人間のパワー」なんです。
むしろアタシは「気の緩み」なんて言う人の方が「流行に乗ってるだけの能天気な人」に思えてならない。
いやそれでも、バスに乗り遅れるなを考えるなら、5年はギリギリ流行に乗っかったまま我慢出来るのかもしれない。しかしそれ以上は無理です。

もちろんね、生活がラクになる、便利になる、などのポジティブ方面での生活様式の変化なら、なんのかんの言っても最終的にみな受け入れる。
スマホやパソコンはもちろん、エアコンとかだっていつの間にか当たり前になったわけだし。
しかしネガティブ方面のね、我慢を強いられる類いの生活様式の変化、いや変化じゃない、劣悪化ですね、はそんな長期間耐えられるわけがない。戦時中でさえ耐えられなかったのに。

本当に元通りに戻るかは、それはわからない。それでも確実に言えるのは「たとえどんな状況になろうとも、それがどんなに困難な道程でも、人間は劣悪化前の生活様式に戻ろうと必死になる」ってことはわかる。
でもその一方で、未来永劫マスクを着用しろ!なるべく家から出るな!なんていう、バスに乗り込もうとする人も、というかバスに乗り込めと強要してくる人も一定数いると思う。

でもさ、そんなの、いつまでも軍服を着てるようなもんだと思うし、つかそもそも<これからの時代>、つまり流行なんてコロコロ変わるんだから、そこがわかってないだけです。
まァね、新型コロナがどうなるかの予測は最先端の研究をしている人でも読めないと思うけど、たぶん今後数年のうちにこうした「不毛な議論」が勃発するのは目に見えている。それはアタシのような人間でもわかるんですがね。

何だか<現時点での>ってエントリタイトルに入れたわりにはぜんぜんそういう内容じゃなくなったけど、まァいいでしょ。

実際は2020年10月17日までですが、Scribbleに残してあるものとしてはこれが最後のTumblrでの更新でした。
Tumblrは2013年から使ってたから足かけ7年ですか。正直最後の方は仕様変更について行けなかったんだけど、それでも7年間お世話になりましたって言いたい。




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