イーアルカンフーの価値
FirstUPDATE2020.10.8
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えと、ちょっとだけコナミのMSXの話なぞを。

MSX用のコナミのゲームは発売から30年以上経った今でも称賛されるほどどれも良く出来ていたのですが、初期は必ずしもそうではありませんでした。
初期ソフトは前にも書いた「I LOVE ○○」という副題が付いた教育シリーズ(わんぱくアスレチックやけっきょく南極大冒険など)とアーケードからの移植作(タイムパイロットやハイパーオリンピックなど)、スポーツやテーブルゲームのビデオゲーム化したもの(麻雀道場やコナミのテニスなど)しかなかったんです。
だからその頃までのコナミには特別な印象はなかった。手堅い作りだったのはたしかだけど、それほど突出したメーカーには思ってなかったんです。

そんな空気の中で登場したのが「イーアルカンフー」だった。
アーケード版の同名作品があるのでややこしいんだけど、これはアーケードからの移植ではなかったはずです。アーケードの稼働開始時期とMSX版の発売はほぼ同時で、むしろMSX版が先にあって、グラフィックをリッチにしたアーケード版が後から開発されたんじゃないかと。
つまりこれはMSX完全オリジナルと言っていいと思う。

たしかにボリュームは足りないし、いわゆる対人戦は出来ないとはいえ、まだ格闘ゲームがほとんどなかったこの時代にこの完成度は圧倒的だったんです。
だからアタシはイーアルカンフーでコナミの「マイコン用ソフトの開発」に火がついたと思ってる。つまりイーアルカンフーがなければ驚異の移植「グラディウス」も、アーケードの続編の体を取りながら完全オリジナルだった「グラディウス2」もなかったんじゃないかと。

もちろん「格闘ゲームの面白さをユーザーに気づかせた」っていう功績もあるわけで、イーアルカンフーの価値は相当高い。
顧みられることがないソフトだけど、天の邪鬼的に思ってみたんで。







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