架空のオッサンにならなかったアタシ
FirstUPDATE2020.7.28
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大学生の頃によくね、オレらもオッサンになったら演歌とかを聴くようになるのかね、なんて言ってたものですが、現実はそうはならなかった。たぶん、死ぬまで「聴く音楽のメインが演歌」になることは絶対ないと言い切れるわけで。

しかし、まァ当たり前っちゃ当たり前かもしれないけど、子供の頃、とまでは言わないけど、20代の頃まで思い描いていた「架空のオッサンになった自分」と今現在の「現実のオッサンになった自分」があまりに乖離し過ぎていて笑ってしまいます。
よく「年齢を重ねても精神的な年齢は20代の頃ととくに変わりはしない」とか言うけど、ホント、驚くほど、何も変わっていない。

もちろん変化はあるとはいえ、こと<趣味>にかんしては怖いくらい好きな<趣向>が変わっていないんです。
戦前モダニズムに本格的に興味を持ったのは2010年代に入ってからだけど、これはたんにタイミングの問題なだけで、それこそ戦前モダニズム→クレージーキャッツってな順番になってても何もおかしくなかったと思うわけで。
つまりもう、演歌が入り込む余地なんか微塵もない。

ただそれでも変わったところもあって、いつの間にやらものすごくバランス重視になった気がするんです。
たしかに毒っ気の強い笑いだったりに興味はなくなったんだけど、これもたんに「毒を受け付けなくなった」ってよりは「毒に比重が寄りすぎてバランスが悪い笑いを見るのがしんどくなった」ってのはある。
こないだ書いたローソンのPBのデザインもそうだけど、ああいう片一方に振り切ったモノをね、そりゃあってもいいと思うけど、良いとか感動することがなくなったっつーか。

もちろんバランスの悪かったものからのちにデファクトスタンダードになるものか出てくるってのを忘れちゃいけないし、そこもバランス重視で見極めないと、とは思っておるわけですがねぇ。







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