「エノケンのニュースカメラマン」は素直に三部作にしておくべきだった
FirstUPDATE2020.6.28
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既報通り(って一回使ってみたかった)、黒澤明DVDコレクションとして「エノケンのびっくり人生」と「エノケンのがっちり時代」が発売されたんですがね。

「びっくり人生」は見たことがあったっつーか手元に映像を持っているのですが、ひと言で言えば「見どころは山盛りだけど、かなりしんどい出来」ってことになる。とにかくメイン舞台が砧の東宝撮影所ってだけで激アツなんですが、肝心のストーリーとキャラ設定が、ねぇ。
今回はじめて見た「がっちり時代」は「びっくり人生」の続編なので、それらの特徴が良くも悪くも踏襲されている。
ただね、ストーリーは想像とは違った。つかこれじゃタイトル詐欺になるだろうと。

さっきから「びっくり人生」とか「がっちり時代」とかって書いてるけど、正確には「エノケンのニュースカメラマンシリーズ びっくり人生」とかなんですよね。
ところがなかなかニュースカメラマンらしきシークエンスにならない。やっとなったと思ったら(後編扱いの)「がっちり時代」の終盤になってからなんですよ。つまり「エノケンがニュースカメラマンとして活躍する」展開がぜんぜんない。いや、ようやくニュースカメラマンになったところで全巻が幕になるっつー。

こないだも書いたように、このニュースカメラマンシリーズは「びっくり人生」と「がっちり時代」の間に「はりきり戦線」ってのが予定されてたのですが何故かペンディングになってる。でもそのせいか、どうもガタピシした箇所があるんですよ。
さすがにクレジットで主演扱いの霧立のぼるのフェードアウトのさせ方はちょっと酷い。いや前後編でやるならああするしかないんだろうけど、そもそももうひとりのヒロインの宏川光子がいらないんだよな。役柄も合ってないっつーか、あまりにも野暮ったすぎて老けて見えるし。

マジで三部作で作っておけばまったく評価が変わったと思うわ。もったいない。







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