魔が差したとしか思えないデザイン
FirstUPDATE2020.6.26
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ローソンのPBの新パッケージデザインがえらく叩かれていますが、ホント、さすがにあれはデザイナーが「魔が差した」としか言えないんですよね。

アタシは一応ですが、グラフィックデザイナーの端くれです。底辺デザイナーと言い換えてもいい。
長年デザイナーなんてもんをやってきてわかるのは、結局「良いデザイン」なんてものはないんです。いやあるにはあるけど「これが良いデザインです。この通りにやれば良いデザインになります」なんてもんは存在しない。いくら良い<見本>であっても、それに沿って作ればデザイナーの個性を殺すことになるし、結果として無個性になって「没個性なデザイン=つまらないデザイン」になってしまうっつー。
ただ「これだけはやっちゃいけない」ということはある。悪いところは学校なんかでも教えることは出来ますが、それは独学でも数をこなせば自然と学習するとは思うんだけどね。

まァね、デザイナーも人間だから「魔が差す」ことはある。ついつい「やっちゃいけない」ことを忘れて個人的趣味全開でやってしまったりもする。
これがね、「やっちゃいけないのはわかってるんだけど、そんな常識にとらわれず、壁をブチ破って画期的なモンを作ってやる」って意気込みならまだいいんですが、どうもね、今回のローソンのはそれが感じられないんですよ。

何度も書いてるけど、王道破りってのは本当に難しい。人間の知恵が蓄積されて完成した王道を、たかがいちデザイナーの思いつきで打破出来るなんてほとんどないと言ってもいい。
つかね、モノを作る人間は、そのアイデアが本当に画期的なのか、それとも数多の人が「これは使えない」と捨ててきたアイデアなのかを常に意識する必要があるんです。

ローソンのはどう考えても「数多の人が捨ててきた」寄りなんだよなぁ。しかも「コンビニの客層とデザインが合致していない」ってことでもないのが、ねぇ。







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