もうひとつの悪質なイタズラ話
FirstUPDATE2019.12.27
@Scribble #Scribble2019 #与太話 単ページ ミスタードーナツ ただの泥棒

これ、厳密にはイタズラではないと思う。ただ犯罪とも言い切れない感じでね、窃盗かどうか微妙な気がするわけで。

とにかく大学時代の話です。全国的にある某ドーナツのチェーン店で昔バイトをしていたという友人がいて、その友人曰く「あれってものすごく管理が厳しくて毎日大量の破棄がある」ってな話を聞いていたんです。
そんな話を聞いて夜中にその某ドーナツ屋の廃棄室みたいなのを覗いてみたら、本当にあった。黒いゴミ袋にぎっしり。
まァね、さっき微妙って書いたのはあからさまな廃棄品だからで、いわばゴミなわけです。まだ当時は(何しろ30年ほど前の話だから)ゴミを拝借したら窃盗になる、なんてこともなかったし。だからいいんじゃね?みたいな感じで持ち帰ったと。

何しろゴミ袋いっぱいにドーナツが入ってるんだから、とてもじゃないけどひとりでは食いきれない。だからサークルの仲間に配ったんだけど、それでも量が多すぎる。しょうがないので首謀者であるアタシともうひとりで半分ずつにして持ち帰ったんですよ。
しかしそれでもまだ多すぎる。食っても食っても減らない。それに時間が経てば経つほど油がまわってエグ味が出てくる。つまりマズくなっていく。
だからいろいろ試しましたよ。レンチンはもちろん焼いたり、はたまたもう一回揚げてみたり。粉々にもしたな。

結果としてはあんだけ辛いことはなかった。元がゴミなんだからテキトーに廃棄してもよかったんだけど、ビンボー症のアタシにはそれがどうしても出来なかった。つかそれこそバチが当たると。
ま、アレですよ。スレスレのことをして結局は罰ゲームにしかならなかったと。







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