日英チャンポン歌詞
FirstUPDATE2019.12.1
@Scribble #Scribble2019 #音楽 #ことば 単ページ トニー谷 桑田佳祐 サザンオールスターズ 日本語 英語 エノケンの暗い日曜日

歌詞の中に日本語と英語が「チャンポンで」入ってるのが当たり前になったのはサザンオールスターズからだと言われています。

しかし、あくまで定着させたのがサザンなだけで、試み自体は相当前から行われているのですな。
こうした試みは戦前期にすでに見られ、前に書いた「エノケンの暗い日曜日」でも「♪ グルーミーサンデー」なんて歌詞が入ってたりします。
しかしこの試みはなかなか実を結ばない。英語はほんのワンフレーズだけ、もしくはギャグ的に採り入れられるだけでした。
ギャグとしての日英チャンポンの極北は何といってもトニー谷になるのですが、トニー谷の場合は<歌>ではなく<喋り>からして日英チャンポンを売りにしていたので、若干ケースが違う気がするわけで。

アタシが気になるのは、何故サザンまで日英チャンポンの歌詞が主流にならなかったかということです。
日英チャンポン歌詞なんて別に発明レベルの話じゃない。はっきり言えば誰でも思いつきそうなアイデアです。「ロックに日本語は乗らない」とか日本語歌詞英語歌詞論争があったタイミング(1970年前後)でも主流にならなかった。

サザンの歌詞は語感重視で意味は後付と言われているけど、これも発明ってほどじゃないし、これさえ戦前期から試みられていたことですから。
正直ちゃんと調べる気はないけど、どうも<ギャグ>がキーワードになる気がする。つか初期のサザンがコミックバンド扱いされたのも日英チャンポン歌詞のせいじゃないか。
何というか「ギャグっぽいし恥ずかしいけど、ちゃんとやってみると意外と<マジ>でも使えるのがわかった」っつーかね。

そう考えると桑田佳祐は偉いわ。発明ではないけど発明を実用まで持っていったって意味でね。いや実は発明より実用化の方がもっと難しいことだから。







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