ガッチリしてる団令子
FirstUPDATE2019.5.31
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こないだ初めて川島雄三監督の「特急にっぽん」という映画を観たのですが、結構驚いたんですよ。

別に映画の出来に驚いたわけじゃない。川島雄三クラスならこの程度は当然だし、獅子文六の原作自体が面白いんだから笠原良三が脚本でも<それなり>になるのはわかってたしさ。
驚いたのはヒロインの団令子にです。
団令子と言えば初期東宝クレージー映画の代表的なヒロインだし、お姐ちゃんトリオの映画もずいぶん観た。だからこの人の魅力は把握しているつもりだったし、2003年12月には追悼文さえ書いたほどです。

にもかかわらず「特急にっぽん」の団令子に驚いたのは、この作品において全編関西弁なのですよ。もちろん団令子は京都の出身なので喋れるってのはわかってたけど、実際に聴くと実にチャーミングで、というか団令子の<ナリ>と関西弁がマッチしすぎているんです。

思えばお姐ちゃんトリオの映画で彼女が割り振られたのは「金銭面で異様にガッチリしている」というキャラクターでした。
丸顔で、美人というより可愛らしい顔付きで、なのにガメつくてクールな役柄が見事にハマっている。なんでなんだろ、とずっと思ってたんだけど、やっぱ根っこが関西人というか京都人なんですよ。
お姐ちゃんトリオ映画での団令子(劇中ではパンチと呼ばれる)は標準語で喋る。だけれども、どこか関西弁のね、イントネーションではなくテンポですね、が残存している。だからこそああいうキャラがハマったんだろうなと。

何だか久しぶりにお姐ちゃんトリオの映画を観たくなったけど、手元には「大学のお姐ちゃん」しかないんだよな。
ああスカパーでやらないかなァ。







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