ずいぶん昔の話になりますが、2003年8月9日に浅草東宝にて例のオールナイトで「長さんがんばれ」と題して、いかりや長介が出演した作品を上映したことがありました。
この日上映した中で抜群にインパクトがあったのが「喜劇・昨日の敵は今日も敵」で、2003年11月にはまだオープンしたてだった自分のサイトにも、当時話題になっていた「有栖川宮詐欺事件」と絡める形でこの映画について書いています。(現注・このエントリはオミット)
まァ内容が内容だから、スカパーでもちょっと放送は難しいと思っていたんだけど、2016年に日本映画専門チャンネルで放送された。もちろん録画はしたんだけど、ずっと見てなくて。
それがつい最近になってようやく見返した。浅草東宝以来だから実に16年ぶり。
しかし人間の記憶、いやアタシの記憶なんていい加減極まるわ。細部とかぜんぜん憶えてなかったよ。
再見して思ったのは、間違っても傑作ではないけど、実は超異色作ですよ。
後半の展開もそうなんだけど、前半とか完全に1970年前後のテレビバラエティのノリだもん。ふつう「映画にテレビのノリは持ち込まない方がいい」と言われるけど、これは成功した稀有な例だと思う。
後半がすごいって感想は当時から変わらない。キ○ガイオチは当時としては珍しくないけど、やっぱ平田昭彦が強烈すぎる。結局見終わったらマチャアキでもなべおさみでもなく平田昭彦の顔しか浮かばないからね。
いや、ホントは一番ノックアウトされたのは監督の前田陽一にですよ。
爆弾スイッチのバケツリレーのシーンにゴールデンハーフを出したのはセンスでしかない。もう笑えるを通り越して震えがきたもん。
前田陽一ってーと、一部に<だけ>熱狂的ファンがいる感じの人だけど、そんなタマじゃないよ。つかやっぱり、喜劇自体低く見られてるからなんだろうなぁ。