みうらじゅんはかねがね「どんなくだらないことでもやり続けることが大事だ」と説いており、「<また>やってる」じゃダメだ、「<まだ>やってる」と言われてこそ本物だ、とね。
それで言えば中山式はまさしく<まだ>やってるわけでして。
そもそも中山式とは何ぞやって話ですが、ま、ざっくり言えば健康器具です。
アタシはここ20年近く、マジで腰っつーか背中ですね、が悪いのです。とにかくすぐに痛くなる。いや痛いと思ってる時はまだマシで、本当に酷くなると痛みに慣れすぎて痛いとすら思わない。なのにちゃんと動けないっつー。
そんな人間だから、マジモンで調子が悪い時用に<ほぐす>器具は必須なのですが、なかなか良い器具に巡り逢えなかった。ヤワ過ぎたり強すぎたり、余計なところまでグリグリやられたり、どうもピタリとハマるのがなかった。
そんな時に中山式の存在を知った。正確には中山式快癒器2球式ってヤツ。昔から薬局なんかで置いてあるのは知ってたけど、正直舐めてた。こんなん効くわけないやろ、みたいな。
ところがあまりにも良い器具に巡り合えないものでダメ元で買ってみたら、見事ビンゴだった、とこういう顛末です。
で、今現在ですが、いまだに中山式を愛用している。しかも10年前に買ったヤツを。だって壊れそうにないんだもん。
毎日使ってるとかじゃないけど、枕元には必ず常備している。つかないと不安になるレベルで、長期の旅行の時には携帯していくほどです。
それにしてもさ、これだけ壊れないってのは製品として逆にどうなの?って思っちゃう。それこそ10年ほど前くらいまでは「ソニータイマー」なんて言われてね、時限爆弾のように一定期間でソニー製品は壊れるなんて言われていましたが、ここまで壊れないのもさすがに問題なんじゃないの?
中山式の代替商品はないんですよ。いやもしかしたらあるのかもしれないけど、取り扱ってる店とか見たことないし、もし壊れても次も普通に中山式を買うと思うんですね。まして高いもんじゃないし。
だったら、さすがに一年以内で壊れたら信用がなくなるかもしれないけど、3年で壊れても誰も文句を言わないと思う。むしろ「プラスチック製で、全体重をかけてるわりによく3年も保ったな」とさえ思ってもらえるはずです。
だからといって「感謝の意を込めて買い増しするか」ともならない。最高でもふたつもあれば十分だし、せいぜい他人に薦めるのが関の山でしょう。
そんなんで商売として大丈夫?といらぬ心配をしてしまうわけでして。
10年前のエントリでも書いたけど、会社がなくなるってのが一番困るわけで、いくら壊れないってもカタチアルモノイツカコワレル、だからね。
ま、アタシに出来ることは、東京駅から見える中山式の看板に手を合わせることくらいですかね。