己のフェイス
FirstUPDATE2018.9.20
@Scribble #Scribble2018 #顔 単ページ うぬぼれ 秋本治 織田裕二 藪恵壹 中川家礼二 モテフェイス 音尾琢真

チェッカーズ世代からしたら思わず「♪ 己のフェイス!フェイス!フェイス!フェイス!」と歌いたくなってしまうようなエントリタイトルですが、もちろんチェッカーズは何の関係もないし、神様にヘルプしたいわけでもありません。

文筆が本業の人だろうが、単なるブログ書きであろうが、もしかしたら一番ネタにしづらいのは「自分自身の見た目の話」なのではないかと思います。
どうしてもってことになれば、自虐の方向に持っていくのが妥当なのですが、どうも実態に即してないことが多いような気がするわけで。

色川武大は自分の見た目が悪いようなことを書いていましたが、若い頃のご本人は美男で有名だったそうだし(でないとあれだけオンナが寄ってくるわけがない)、これは漫画になってしまいますが西原理恵子ご本人と自画像はまったく似ていない。実物の西原理恵子はどう考えても美人(藤子不二雄Aに言わせれば「オッキレー!」)の範疇に入る人でしょう。でもそう描くのが嫌でああ描いてるんだろうし。
自虐でなければ<自惚れ>を笑いのタネにするか、ね。「ニットキャップを被った中川」を自身の似顔絵として使っている秋本治なんかそれを狙ってるんだろうしさ。

見た目というからややこしいんだけど、はっきり言えばルックス。つまり顔の造りです。
大抵の人は自分のことを「メチャクチャ美形とも思ってないけど、醜悪とまではいかないと思っている」って感じだと思う。んで、根拠は何もないけど「平均よりはちょい上」くらいに思ってるんじゃないかと。

しかしそれを正直に表現してしまうと、何だかはしたない感じになるし、読者に悪感情を持たれる可能性もゼロではない。ならば思いっきり醜悪にした方が、もしくは誰が見てもギャグだとわかるレベルの美形ってことにしてしまった方がカドが立たない、と考えるのはフシギでもなんでもありません。
まァ、顔面レベルを作者自身が正確に記す必要なんてないわけで、読み手もそんなことは期待していないんだから、それで何の問題もないんだけどね。

他人のことをあげつらってもしょうがない。あえてアタシ自身のことを書きます。
前も書いたように、今のフェイスは酷いものです。これは歳をとったからではなく、歯が悪いから。正直人にお見せ出来るようなシロモノではありません。
でもほんの数年前までは、アタシも「平均よりはちょい上」だと思っていた。口には出しませんよ。心の中ではってことね。

いったいどれほどのモノだったのかを証明するには写真をアップするのが一番いいに決まってる(つかそれしかない)けど、さすがにブログに自分の写真をアップする気はない。それだけは勘弁して欲しい。
そこで「過去に似ていると言われた有名人」を挙げていきます。あくまで「自認」ではなく「他認」、他人さんから言われた人に限定します。そうでないと好き勝手に言えるからね。

中学の時、もう散々言われたのは「マイケル・ジャクソン」です。冷静に見比べるとまったく似てない。当たり前だよ、あんなに彫りの深い日本人なんてそうはいない。とにかく「細身で色が黒くて濃い顔」ってだけでそう言われたんです。
ま、「細身」ってのはその後大幅な体型の変化があったので除外するとしても、アタシが似ていると言われる基本ラインは「色が黒い」並び「濃い顔」ってのは全員に共通しています。
大学の頃に一番言われたのは「ダウンタウン松本」。たしかにね、自分でも一定の頃まではそれなりに似ていたような気がする。けど今現在はまるで似ていない。ある時期を境に別方向に枝分かれしたって感じでしょうか。

その後は「織田裕二」。これも言わんとすることはわかるけどさ。たしかに色が黒くて濃い顔ってのは共通点かもしれないけど、アタシはいわゆるサル顔ではないんですね。濃いんだけどサル要素が薄い。だからサル系に例えられることが多い有名人(堤真一とかいかりや長介←これも実際言われたことがある)はピンとこないんです。

そういう意味では、球界の織田裕二と言われ、当ブログのハンドルネームの由来でもある元・阪神タイガースの藪恵壹はまだわかる。織田裕二と藪恵壹の決定的な違いはサル顔であるか否かです。藪はサル顔じゃない。とくに若い頃はね。
アタシがアッと思ったのは「中川家礼二」と言われた時。これは唸った。たしかにもう細身ではなくなったとはいえ礼二のような体型ではない。だから普通は結びつかないと思うんですよ。アタシもまったく考えたことはなかったけど、今まで言われた中では一番納得出来たっつーか。

こうやって並べたらわかるけど、一般には「男前」と言われる人が多い。中川家礼二でさえ「よく見ると顔立ちは整っている」と言われているし。
逆に醜悪な顔で売ってる人や、いや売ってなくてもそう言われがちな人に似ていると言われたことは一度もない(いかりや長介は微妙なラインだけど)。そりゃあ面と向かって、ほぼお前はブサイク!と断言することになるような有名人に似ているっていう人なんて滅多にいないけど、それでも皆無ではない。アタシ自身が言われてないだけで、何度も「いやぁ、それに似てるってのは、いくらなんでも可哀想っしょ」と思ったことがあるし。

そう考えていけば、少なくとも数年前までは「醜い顔」と他人さんから思われていた可能性はかなり低い。それなりに個性の強い顔だから「あの顔、嫌い」と思われていたことなどいくらでもあるんだろうけど、一方で男前と思っていてくれる人もいたわけで、押し並べて考えれば「平均よりちょい上」って自己判断になってしまうわけでね。
しかしこれはあくまで美醜の話なだけ。モテるモテないとはぜんぜん関係ない。ほんの一瞬モテたことはあるけど、それは環境が整っていたからのことであってね。

TEAM・NACSで一番モテるのが、大泉洋でも文句なしのイケメンの安田顕でもなく、顔の造り自体はメンバーの中で一番劣る音尾琢真ってのはよくわかるんです。
ああいう顔はモテるんですよ。男前でもイケメンでもないけどモテる顔ってのが世の中には存在するんです。
別にコンテストに出場するわけじゃないんだから、本当は美醜なんてどうでもいいのです。
生きていく上でゲタになるのは「モテ顔」か否かですよ。これはマジで思う。

しかしアタシの場合、どう贔屓目で見てもモテ顔ではないんだなぁ。ああ、モテ顔の人が羨ましい・・・。







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