ダウンタウンのことのこと
FirstUPDATE2018.8.5
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えと、令和の時代から時空を超えて書かせていただきますが、このエントリに書いてあることはすべて「2018年8月時点」での話です。

というかここまでのエントリ全部そうなんだけど、んで都度<現注>という注釈を入れてきたのですが、このエントリにかんしてはあまりにも<現注>を入れなきゃいけないことが多すぎて、あまりにも面倒くさすぎるので最初に書いておこうと。
つまり「今年」とあれば、それは「2018年当時」と読み替えてください。ついでにyabuniramiJAPANとあればYabuniraと、「やってます」なら「やってました」と読み替えてもらいたい。
そんな感じで、どうぞ。

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今年の5月より、yabuniramiJAPAN開設15周年記念として、過去のエントリを再構築した「15thAnniversary」なるものをやっています。

すでに11回やったのですが、これが意外と大変で、何しろ一回分の文章量が通常エントリの倍もある。いくら再構築だとしても、単純にカサ増ししてもしょうがないわけで、結局あらたなアイデアが必要になるのですよね。
それでも元のエントリの出来が良ければ、元のテキストをそのまま使える分、比較的ラクです。たとえば前回の「笑うラジオデイズ」は大半を比較的新しいエントリから流用したので、かなりラクでした。

ところが古いエントリが中心の場合は書き直す箇所が多すぎる場合が多い。一応元の更新日が古いものから順にエントリすることにしているので、10回目までは何だかんだ、ほとんど書き下ろしに近いものになってしまいました。
それでも一応厳選はしているので、文章としてはともかく焦点はしっかりしている。つまり単に文章を直すレベルなのですが、中には今読み返すと内容自体がつまらない、なんてこともあって。
それが2005年に書いた「ダウンタウンのこと」なんですね。

2005年に入ってすぐ、アタシは満を持してダウンタウンの話を書くことにしました。(中略)ところがこれが予想外の展開を招きます。(中略)どこかにリンクが張られて、さらにそこからリンクが派生、挙句に2ちゃんねるにまでリンクが張られた。最初は何が起きたのか理解できませんでした。何かわからんけど、アクセス数が100を超えている。それも1日だけじゃなくて連日。100どころか500に達する日まで出てきた。ついに1000を超えた時には卒倒しそうになりました(2017年10月21日更新「旧yabuniramiJAPANに花束を 4」/現注・当該エントリはオミット)


引用でわかる通り、yabuniramiJAPANにとって「ダウンタウンのこと」というエントリは一種の記念碑的エントリなのです。だから15thAnniversaryと称して過去エントリを再構築すると決まった時点で、このエントリだけは無条件で選んでおいたのです。
本来15thAnniversaryはあくまで「自分としてよく書けた」と思えるものを厳選したつもりだった。念のため昔に書いたものをいろいろ読み返してみたけど、この時「ダウンタウンのこと」は読み返していない。これは当確だから読み返す必要がない、と思ったのです。

しかし再構築するにあたって、当時のエントリを読み返してみたら、これが見事につまらない。それは今のアタシが笑いへの興味が薄れたとかとは一切関係なく、シンプルに「読み物」としてひとっつも面白くないんです。
いやいやいや、ダウンタウンについて書くにしても、もうちょっとね、いくらでも面白おかしく書けるだろ、みたいな。回りくどいわ、同じことを繰り返しているわ、読んでて苦痛でさえあった。
マジで、これ、2005年当時、それなりに話題になったの?こんな酷い文章が?

正直頭を抱えた。完全に一から書き直すのであれば、これよりは面白く書ける自信があります。しかし「15thAnniversary」はあくまで「過去の総決算」なわけです。焦点だったり、言いたいことまで変えてしまうと、もう「15thAnniversary」でも何でもない。ただの「2018年現在のダウンタウン論」にしかならない。
つまりは2005年当時の焦点や言いたいことを残しながら再構築するってのは、あまりにも難しい。
しかし当時、このエントリをきっかけにアクセス数が50倍ほどまで膨らんだのは事実であり、たしかに今読むと酷い文章だけど、もしかしたら人を惹きつける何かがあるのかもしれない、と思い返した。

2005年に執筆した「ダウンタウンのこと」の唯一の長所を挙げるとするなら、文章に熱気が漲っていることです。よし、これから、ダウンタウンのことを本気で書くぞ!みたいな熱い気持ちがほとばしっている。
これだけは絶対に敵わない。今そんなにダウンタウンについて熱く語りたい気持ちなんかないし、そもそもyabuniramiJAPANというものにたいして、何とかしてアクセス数を増やしてやるぞ、みたいな野心も皆無なわけでね。

しかし、熱気とか空気感とかをそのままの形で封じ込めて再構築するってのが一番難しいんです。時代も変わった。ダウンタウンも変わった。アタシもトシをとったし、環境の変化もあった。
すべてが変わりゆく状況で熱気や空気感だけを過去に戻すことほど困難なことはない。何故映画とかテレビドラマとかのリメイクが失敗しやすいかと同じなんですよ。

笠置シズ子が歌手活動していた最末期に「東京ブギウギ」を再吹き込みしてるけど、もう聴けたもんじゃない。必死で「かつての自分」を再現しようとしてるのはわかるけど、極端に言えばモノマネに近いものになってる。もう少し良い言い方ならセルフパロディか。
しかしさぁ、セルフパロディにしろモノマネにしろ、元の出来が良いのが前提でしょ。熱気だけが唯一の長所の出来の悪いものとか、マジでどう料理すりゃいいんだ。

さあさあ、どうすんべかなぁ。ま、それは明日のお楽しみってことで。

で「明日」、つまり2018年8月6日にエントリしたのが現在本サイトにある「例外のダウンタウン」です。
そもそも「15thAnniversary」なんて大仰な名前のシリーズは将来的なサイトの大幅リニューアルを見越して、つまり今現在の「いつ読んでもらっても構わない」(Scribbleは除く)というふうに書き直そうってのが一番の目的でした。
中でもダントツに骨が折れたのがこのダウンタウンネタでして、うん、熱気の再現は無理だった。結構頑張ったんだけどね。
ま、少なくとも読みづらくはないと思うので、もしよろしければ「例外のダウンタウン」を読んでみてくださいませ。




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