スマートフィルタリング
FirstUPDATE2017.7.30
@Scribble #Scribble2017 #世間の話題 #インターネット 単ページ キュレーション 壇蜜 賛否 フィルタリング

ま、別に怒ってるわけじゃないんだけど、YouTubeのトップページを開いたら「おすすめ」が表示されるじゃないですか。

それは構わないし、実際アタシが過去に見た動画に関連した「おすすめ」が、並んでいるといえば並んでいる。
しかしね、こっちの気分で「こんなのおすすめに表示して欲しくない」ってのがあって。
言うまでもなくアタシは阪神タイガースに心を寄せているから、当然YouTubeでもその手の動画を見たりする。だからおすすめもされる。
でもね、野球関連の動画を見るのって、阪神が試合に勝った日とか勝った日の翌日、もしくはシーズンオフなんですよ。負けた日や負けた日の翌日は絶対野球の動画なんか見ない。
こういうのも傾向でわかりそうなもんなんだけどね。何らかの法則性を見つけて、あ、コイツ、阪神の試合結果如何で見る見ないを決めてるな、とか。

結構前になるけど、アタシはキュレーションサービスにたいして否定的なことを書きました。
この業界では世界最高峰の技術を誇るGoogleでさえ、いまだに迷惑メール判定を間違えたりするわけで、んなもんGoogle以下の技術力の企業がまともなキュレーションなんかできるわけがないし、どうしてもやりたいなら脳波から直接「今、欲しているもの」を読み取るとかでもしない限り無理だよ、と。
これは今現在も何も改善されてないし、この時も書いたけど、迷惑メールが受信フォルダに入ってるのは許せたとしても、迷惑メールフォルダに重要なメールが入ってたりしたら腹がたつなんてもんじゃない。ついこないだもあったしね。

それでも最近になって、やっぱりキュレーションというか、何らかの形でネットコンテンツをフィルタリングするってのは必要じゃないかと思い始めました。
宮城県が県をアピールする動画を作って、内容が下品すぎると賛否両論になったりしましたが、ホント、まったく見事に「賛」と「否」が綺麗に分かれている。普通賛否両論なんていってもどっちかが圧倒的に優勢なもんだけど、この件だけは五分五分なんじゃないかと思えるほど優劣を決し難い。

※現注・後年読んでも思い出してもらえないと思うので動画を貼っておきます。

ま、この件なんかホントによくわかる事例なんだけど、「否」が真っ向から否定しているのにたいし、「賛」は賞賛とか絶賛ではなく「別にこのくらいいいんでねーの?目くじら立てるほどのことじゃないっしょ」みたいな感じなんですよ。賛成か否定かでいえば賛成だけど、少なくとも諸手を挙げて賛成してるってことではない。いわゆる消極的賛成というやつです。
いわば「消極的賛成」と「全面否定」の対決なわけで、こうなると全面否定が強いに決まっている。

物事ってのは何でもそうだと思うんだけど、基本的に賛成と否定なら、否定の方が強いんですよ。賛成する側に「嫌がる人の気持ちを無理矢理ねじ伏せても」というのがほんの少しでもあれば、否定の方に話が流れていく。極端な話、100人のうちひとりでも拒絶反応を見せれば、ま、嫌がる人がいるんだし、みたいなふうになってしまうんです。
となると、どうしてもモラルにたいしてセンシティブな人の考えに世の中が流れていく。何事にたいしても別にいいんでないの?と考える人ほど窮屈になっていく。
たぶんネットの影響とかではなく、人類の歴史っつーか文明の歴史なんて、こんなことの繰り返しだと思うので、しょうがないという以外にないわけでね。

でも、もし、キュレーションというか、モラルに合わせてネットコンテンツをフィルタリングできれば、ほんの少しは変わる気がするんです。
先の宮城県の動画だって、こういう動画は許せない!と思う人には表示しないようにすればいい。フィルタリングされているにもかかわらず、もし「話題になってるから」みたいな理由でわざわざ見たとするなら、それはわざわざ見た方に問題がある。喫煙ルームに行って「おい!タバコ吸うな!」と言ってるのと一緒だから。これじゃ弱いか。強めの表現をするならマリファナが許容されている国に行って「おい!マリファナ吸うな!」とか、まァ誰もやらないでしょうし。

アタシだってそうですよ。モラルの許容にかんしては広めだと思うけど、気持ち悪い系のネットコンテンツなんか(昔流行った蓮コラみたいなの)、ああいうのはフィルタリングして欲しいな、とは思うもん。
むろんフィルタリングを回避してまでそのコンテンツを見に行ったとしても、それこそ自己責任だから怒るわけがない。
エロにたいしては許容範囲が広いけど、差別的なことは些細なことでも引っかかる、とか、いろんなことに広めだけどサラ金のCMだけは見たくない、とか(ま、カネ借りてたら、そうでしょうなァ)、その辺にかんしては本当に千差万別です。

差別用語だってそうですよ。キ○ガイという言葉が気になる人もいれば、気にならない人もいる。
本当はネットコンテンツだけじゃなしにテレビにもこの手の「スマートフィルタリング」機能をつけるべきだと思う。今は問題のある言葉を問答無用でピー音とかで消したりしてるけど、そういったこともフレキシブルにできれば一番いい。
まァ、具体的にどうやってやるのかとなると見当もつかないけどね。
ネットのフィルタリングを研究してる機関はいろいろあるけど、チャイルドフィルタリングなんて原始的なことじゃなくて、モラルに合わせたスマートフィルタリングをもっとちゃんと研究して欲しいわ。

それこそすなわち、本当の意味での「安全なインターネット、テレビ」ってことになると思うんだけどさ。