映像アナデジ奮闘記
FirstUPDATE2016.6.21
@Scribble #Scribble2016 #AV #PC #ビデオデッキ 単ページ VHS キャプチャ VirtualDub 無圧縮

今回はVHSテープに収録されている映像をPCに取り込もうとする男の奮闘記です。

まず一番肝心なところ、VHS再生装置です。ま、ビデオデッキなのですが。
もうまともなビデオデッキが発売されなくなって久しく、となると10年以上前に発売されたビデオデッキを使うしかないんだけど、もうこれが修繕もままならなくなっています。
家電製品の補修対象商品は、まァせいぜい10年ってところです。ということはメーカーに出して修理、ということすら不可能ということになります。
ビデオデッキなんかそう簡単に壊れないよ、と言いたいところですが、取り込む素材テープは軽く10年以上前のものであり、目に見えないカビや痛みがある場合がほとんど。そんなテープばかり再生させていると、どうしてもヘッドが傷んでしまいます。

最初は少々高額でも、状態の良いビデオデッキをヤフオクとかで探して使っていたのですが、結局は傷むんですね。当たり前すぎる話ですが。
となるとそのビデオデッキは無駄になる。早い話がゴミになるわけで、ン十万円、とまでは言わないまでもン万円がパーになっちゃう。しかも残念なことにン万円パーになってヘラヘラしてられるご身分じゃない。
そこでアタシは考え方を変えた。
ハードオフなんかに行くと、再生するだけなら問題のない、かつて中級機として発売されていたものがジャンク扱いで、1000円以内のプライスで売ってたりします。
これらもどんどん再生させていくと使えなくなるんだけど、ま、1000円以内なら壊れても惜しくない。

つまりビデオデッキ使い捨て作戦です。
ダメになったらハードオフに行ってすぐに次を買う。一見メチャクチャ贅沢だし、ゴミを量産してしまうことになるんだけど、最良といわずとも常に良好な状態で再生できる環境を作るとなると、もうこれしかない。金銭的にも状態の良い、発売当初は高級機に属していたビデオデッキを買うよりも(ジャンク化したデッキの処分費を含めても)はるかに安くつきます。

次に映像を取り込むための機材です。
プロじゃないんだから、さほど高級なものは買えないっつーか買う必要はないんだけど、ネットで検索してみると「アナログ入力を装備したminiDVビデオカメラからiLinkを経由して取り込む方法が一番劣化が少ない」とあります。
ま、たしかにそうかもしれないけど、これもいろいろ実験されている方のサイト等を見るに、最終的にエンコードした場合、そこまで画質が優れているわけじゃない。メリットはあるんだけど、古い、いつ壊れるかわからないminiDVビデオカメラを買わなきゃいけないというデメリットもあるわけで、もう素直にUSBビデオキャプチャを使っています。

普通USBビデオキャプチャを買うと、取り込むためのソフトが付いてきます。
ところがアタシもあまり調べずに買ったのが悪いのですが、付属のキャプチャソフトがまったく使えない。
というのも4GB以上のサイズになると勝手に分割しやがるのです。
いくらMPEG2で圧縮しながらとはいえ、1時間以上の映像を取り込むとあっという間に4GBを超えてしまうわけで、そうなると切れたところから巻き戻して再び録画、さらには上手く切れ目を繋いでやらなきゃいけない。
面倒くさい上に取り込み画質もあまり良くなく、となると他にいいソフトがないのか探してみる羽目になるわけです。

そんで「ふぬああ」というソフトを見つけて、最初は上手くキャプチャできていたのですが、途中から何をどうやっても音ズレがするようになってしまった。
しょうがないからしばらくはまた付属のソフトに戻ったんだけど、やっぱりラチがあかなくて、そんで見つけたのが「VirtualDub」ってソフト。
このソフトにはキャプチャ機能が搭載されており、市販のUSBビデオキャプチャが使えるのですが、問題がないわけじゃなかった。
ひとつが音声プレビューができないこと。どうも音声プレビューがないと本当に音声もキャプチャできているか心配になるのですが、ま、キチンと音声付きでキャプチャできてるのでいいかなと。
それにキャプチャ中に内容を確認するわけじゃないので、音声がない方がありがたかったりもするわけで、これはこれでいいなと。

もうひとつ、これは結構試行錯誤したのですが、圧縮しながらキャプチャってのが上手くいかないのです。コーデックが入ってないだけかなと思っていろいろやってみたもののダメ。
原因がわからないので、とにかく映像も音声も無圧縮で取り込んでみたのですが、当たり前だけど、無圧縮だからファイルサイズが馬鹿デカい。1分あたり1GB消費します。
しかし画質は、無圧縮だから当たり前なんだけど、一番いい。なんだUSBビデオキャプチャでも十分綺麗に取り込めるじゃんと。
miniDVビデオカメラ経由でのキャプチャの最大のメリットは低圧縮高画質で取り込めるってところなんですが、これは低圧縮どころか無圧縮ですからね。
もちろんUSBビデオキャプチャ自体の性能の問題があるからminiDVビデオカメラ経由の方が高画質かもしれないけど、その差は限りなく小さいはずで、よほどの高画質を求めない限り十分です。

ファイルサイズが馬鹿デカいって問題も、よくよく考えてみると10年以上前ならともかく、今の時代なら1分1GBでもたいした問題じゃないんですよね。
2時間テープまるまる取り込んでも、たかだか120GB。HDDのスピードが追いつかなくてコマ落ちするなんてこともないし、そりゃキャプチャするだけしてエンコードしなければあっという間にHDDも埋まっていくけど、取り込んですぐにエンコードするようにすれば何の問題もないわけです。
とにかく音ズレの心配がない、勝手にファイルが分割される心配がない、画質もいい、ということでアタシ的にはVirtualDubがベストでした。

これですべての問題が解決したわけじゃないけど、今のところは上手くいってる。
ただ片っ端からキャプチャしてエンコードするとなると、もっと速いPCが欲しくなるんだよね。一番の問題はそーゆー物欲だったり。







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