クレージーキャッツとは何者なのか
FirstUPDATE2016.3.1
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 えと、このエントリはもともと本サイト用に書いたものです。
 つまり、せいぜい「クレージーキャッツとか名前くらいしか聞いたことがない」人に向けて書いたものとも言えるわけで。

 わざわざこんなファンサイトに来られる方には説明不要のことばかりですが、それでも、もし誰かから「クレージーキャッツって、何?」と聞かれた時の手助けになればと思い、ここに再掲します。
 なにはともあれ、とにかくざっくりと概要を書いていこうかと。
 まず以下のことを頭に入れていただけると助かります。


・クレージーキャッツ、「ハナ肇とクレージーキャッツ」ともいう。「クレージー」ではなく「クレイジー」の表記も多く、どれが正式名称というわけでもない。

・メンバーは、ハナ肇(リーダー、ドラム)、植木等(ヴォーカル、ギター)、谷啓(トロンボーン)、犬塚弘(ベース)、安田伸(トランペット、クラリネット)、石橋エータロー(ピアノ)、桜井センリ(ピアノ)

・1955年結成のスウィングを中心としたジャズのコンボバンド。途中まではエンターテイメントバンドといった趣だったが、植木等や谷啓が加入したあたりからギャグが充実し、コミックバンドの様相を呈する。

・当初は進駐軍キャンプやジャズ喫茶を主な活動の場としたが、大きくメディアに乗ったのが1961年。
 この年に伝説的なテレビバラエティ「シャボン玉ホリデー」が開始され、植木等がヴォーカルをつとめた「スーダラ節」が発売され大ヒット。
 翌年に東宝で制作された映画「ニッポン無責任時代」で完全に時代の寵児となる。

・全盛期は1961年から約10年間。この間にいわゆる東宝クレージー映画と呼ばれる主演映画が30本、メンバー各個人が主演した映画も映画会社をまたいで多数公開されている。

・主なヒット曲は「スーダラ節」、「無責任一代男」、「ハイそれまでョ」、「だまって俺について来い」、「ゴマスリ行進曲」等々。

・主なヒットギャグフレーズは「お呼びでない」(植木等)、「ガチョーン!」(谷啓)、「アッと驚く為五郎」(ハナ肇)、「ハラホロヒレハレ」(全員)

・1970年代に入った頃から人気が低下し、グループとしての活動が少なくなる。1970年代後半以降は数年に一度の再結成的なニュアンスの強い場でのみグループで活動。

・1990年に植木等がソロとしてリリースした「スーダラ伝説」(かつてのヒット曲をメドレーにしたもの)がヒットし、再び脚光を浴びる。
 翌年に放送された特番で再びメンバーが結集したが、これがグループ全員揃っての最後のテレビ出演になる。

・1993年、リーダーのハナ肇逝去。以降、メンバーが次々と鬼籍に入り、事実上グループ活動停止。(但し正式に解散はしていない)

・グループとして最後の活動は2006年に「クレージーキャッツ+Yuming(松任谷由実)」名義で発売されたシングル「Still Crazy For You」。
 この曲は当時存命だった谷啓(と松任谷由実)がヴォーカル、植木等がセリフ、犬塚弘と桜井センリが伴奏で参加。逝去した他のメンバー(ハナ肇、安田伸、石橋エータロー)も過去の録音から演奏をサンプリングするという形で参加している。

・2021年現在、存命なのは犬塚弘のみ。


 ざっくり概要、とか書きながら、えらく長くなってしまいました。
 ま、しょうがないよ。何せ60年以上分だからね。

 ここまで書いたことは基本中の基本です。ですから、まァ、さすがに知っててもらわないと話を始められないのですが、それ以上は別にといえば別になのです。
 それこそ基本中の基本の話ですが、所詮はエンターテイメントなんだから、知識があればあるほど楽しめるってもんじゃない。アタシから言わせれば、知識を必要とするエンターテイメントはつまらないです。というかそれってエンターテイメントじゃないだろって話で。
 だいたいどの時代に、どの程度の影響力を持って活動していたかがわかってれば、知識としては十分じゃないかねぇ。あとは、もう合う合わないの問題でしかないと思うし。

 もしもうちょっと、と思うなら、クレージーキャッツにかんする知識より、時代背景の知識の方が重要なんじゃないかな。芸能関係はもちろん社会一般の動きとかね。
 彼らが活躍したのは1960年代ですが、「ああ、それって三丁目の夕日の時代だよね」で終わらせずにね、興味を持って、いや文献とか読み漁らなくてもいいよ。検索したりとか、せめてWikipediaの「1960年代」の項だけでも読むとかね。

 ま、とにかく、本当のビギナーへの説明はこれで十分なのではないでしょうかね。

クレージーソングにしろ東宝クレージー映画にしろ純粋なエンターテイメントなので、基本的に「知識がないと楽しめない」というものではありません。だから本当はこんなエントリも必要ないかもしれないんだけど、それでもやっぱ<とっつき>は必要だな、と思って書いてみました。




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