走り出したら止まれなくてぇー
FirstUPDATE2015.12.13
@Scribble #Scribble2015 #物申す #クルマ 単ページ 自転車 止まりたくない心理

いったい何としたタイトルかと思われるでしょうが、これはゲスの極み乙女。の「crying march」のサビのフレーズです。なんだけど、これを聴いてアタシはすぐに免許更新の時に聞かされた話を思い出した。

だいたいが免許更新の時に聞かされることなんて「んなことわかってるよぉ」と悪態をつきたくなるような話が多いんだけど、前回の更新の時の自転車の話はかなり納得させられました。
要は何故自転車は交差点で止まらず突進してくるのかってことなんだけど、これは自転車の構造的な問題なんですね。
機嫌よく走ってる時は、たいした坂でもない限り軽快に漕げる。しかし一度止まると再び発進する時は走ってる時の数倍(何倍かは忘れた)の動力がいると。
自転車ってのは当然動力は人力なわけです。つまり「止まる→走り出す」を繰り返すと物凄く体力を使う。それがしんどいから自転車は極力止まりたくないのだ、とね。

アタシはもう、自転車に乗らなくなってかなり経ちますが、子供の頃を思い出しても一番体力を使うのは漕ぎ始める瞬間です。絶対グイグイっとやらないと前に進まない。
前輪がフラついたりするのも漕ぎ出しの時。となるとコケる可能性が一番高いのも漕ぎ出しの時ってことになる。
これね、自転車に限らず原チャリでもなんですね。
「水曜どうでしょう」のだるま屋ウィリー事件を見るまでもなく、発進時にアクセスをふかしすぎてとんでもないことになりやすい。
アタシは自動二輪の免許はもってないからアレだけど、たぶんバイク全般っつーか二輪車の構造的欠陥のような気がします。

つまりは「自転車が漕ぎ出す時に力がいるのは電動自転車が普及したら解決する」って問題でもないと思うんです。
「だったら交通警備を徹底して、自転車乗りに一時停止を徹底させるしかない」ってのも、どうも効果が薄いと思う。んなもん「止まったらしんどい」って考えがある以上は無理ですよ。水は低きに流れますからね。
じゃあもう無理なのかって話ですが、これがクルマの免許を持ってる人なら、まだ何とかなると思うんです。実際にクルマを運転してみれば、どれだけ自転車が怖い存在か嫌ってほどわかるから。だからアタシは普通免許を持ってる人の方が持ってない人より自転車にかんしては安全運転だと思う。交差点で一時停止しなかったり、突然方向を変える自転車がどれだけ危ないものか、肌感覚でわかってるはずだから。

しかし自転車は基本誰でも乗れます。普通免許を持ってるわけがない小学生だって、乗っていい。彼らに「実体験として」自転車がどれだけ危険か解らせるのは、かなり難しい。
いや、もうはっきりいえば、不可能ですよ。
もし、たったひとつだけ方法があるとするなら、絶対にやっちゃいけないやり方なんだけど、レッテル貼りしかない。
これは喫煙者にたいする対応と一緒で、マナーを守ってようが何しようが、喫煙すること自体が非難される時代です。
こうなると喫煙者は自らの立場を守るために絶対にマナーを守ろうとする。実際都心部では喫煙所以外でタバコを吸ってる馬鹿はいなくなりましたしね。

これを自転車にも当てはめる。自転車に乗ってることイコール悪、という風潮にしてしまう。
こうすることで確実に自転車の危険運転は減るはずです。自分たちはルールを守って運転しているんだ、という自己防御本能が働くから。
でも、こんなことを書いてはみたけど、やっぱそれだけはやっちゃダメだよ。つかそんな風潮が作られる前にチャリンカーが自主的にルールを守るようにしなきゃいけない。
迫害されるなんて喫煙者だけで十分です。アタシも喫煙者だから余計にそう思う。
今の日本でクルマをなくすことは絶対に不可能だけど、法律で自転車をなくしても困る職業なんてほぼないんだから、そうなってもそこまで問題ないのかもしれない。

しかしそれはさせちゃいけない。そうならないためにもね、自転車専用レーンなんて作ってるカネと手間があるんだったら、もっともっと自転車の講習を全国各地で頻繁にやって、もしルールを守らないとこうなるよってのを徹底させるのが先だと思うわけでね、ええ。







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