刺激惹起性多能性獲得細胞事件って、何?
FirstUPDATE2015.11.17
@Scribble #Scribble2015 #事件 @クレージーキャッツ 単ページ STAP細胞 鋼のメンタル 某巨大掲示板

「何じゃこのエントリタイトルは」って感じかもしれませんが、これは検索してもらったらWikipediaがすぐに出てくるように、という配慮から、です。

では検索してみましょう。
しましたか?しませんね。当たり前です。
それにしても刺激惹起性多能性獲得細胞って何のことか全然わからない。
ま、メチャクチャわかりやすくいえば、STAP細胞です。そう、例のアレ。(何か久米宏みたいになってきたな)
ごくごく最近の事件ですが、似非事件マニアからすると、結構面白いんです。というのも意外なほど多角的に眺めることが出来るから。
いろんな角度から見ることが出来ることこそ似非事件マニアの醍醐味で、「下山事件」とか、以前取り上げた「帝銀事件」とか「狭山事件」とかね、今持ってこれらの事件に人々が惹きつけられるのは「如何様にも見ることが出来る」からだと思ってる。
だから今回の「刺激惹起性多能性獲得細胞事件」(しかしなげーなおい)も、意外と将来に渡ってマニアが付きそうな気がするのです。

真正面からではないとはいえ、アタシはこの事件の中心人物である女性について何度か触れてきました。
視点はいろいろあれど、結局言いたかったのは「この手の女性は危険」というひと言に尽きます。
アタシだけじゃない。それこそ、もう幾多の人がこの女性について触れた文章を書いている。そんな中で非常によく目にする言葉がありました。
「メンタル」です。
2ちゃんねる界隈では「鋼のメンタル」なんて言葉があり、この女性に限らず、あまりにも恥ずかしいメールをメディアに晒された某阪神の前監督にたいしても用いられる言葉です。

しかしアタシは某阪神前監督とかこの事件の女性をぜんせん鋼のメンタルだなんて思わないのですね。
これは概念の違いでしかない。たぶん件の女性は「やらかした」なんて微塵も思ってないだろうし、前監督もそこまで恥ずかしいことだと思ってないんだろうなと。
メンタルが強いから耐えられたわけじゃない。そもそもメンタルを揺るがしてすらないんじゃないかとね。

さて、植木等映画の主人公は社長を叱り飛ばしたり、クビだと言われて大喜びするようなキャラクター造形がなされています。
こんな人物をマトモな神経で演じられるわけがなく植木等もずいぶん悩んだというのは有名な話です。
しかし監督の古澤憲吾の言葉がふるっていた。

「キミは勘違いしているようだけど、この人物はオカシイ人物なんだ」

植木等とすれば「少し変わっているだけで、中身はマトモな人物」、つまりメンタルが異様に強い普通の人物として演じようとしていたのですが、古澤憲吾監督はズバリ「(アタマが)オカシイ」人物として演じろ、と。
植木等映画の爽快感は、アタマのオカシイ人物がしでかす行動が<偶然>結果的にプラスに作用して、因果やシキタリにとらわれていた人物をも含めて登場人物全員が幸せになる、というところにあります。

しかしこれは映画っつーかフィクションです。現実にはそうそう都合よく<偶然>は起こるわけがない。
某阪神前監督のことはともかく、この事件の女性はあきらかに「オカシイ」人物だった。そして「オカシイ」人物に振り回された「常識的な」人物も、周りにいた。
が、そこからは「偶然」は生まれない。「偶然」が生まれなければどうなるか。当然当人も周りの人も不幸になっていく。

たぶん自殺した方を含めて周りは、件の女性を「少し変わった、メンタルの強い普通の」人物として解釈しようとしていたはずなんです。性善説じゃないけど、何でもかんでも疑ってかかるような手合いとは違い、いわば非常に無垢な人たちだったといえる。
しかし、普通じゃなかった。つまり「見抜けなかった」ということになりますか。
だけれどもね、それは無理ってもんです。
これも以前書きましたが、いくらネット上で偉そうにいったところで、ホンモノのサイコパスを見分けるなんて、ちょっとやそっとじゃ出来ないですよ。

それと一緒で、ホンモノのオカシイ人を見抜くのも、ほとんど絶望的なくらい難しい。
いや、マジでね、STAP細胞を発見するよりも、「一見マトモ風」のサイコパスやオカシイ人を完全に見分ける方が難しいのかもなと思ったりするわけで。







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