男は黙ってストレート(※食べ物の話です)
FirstUPDATE2015.8.17
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さいきんハマってるといえば、ストレート味噌汁です。もちろんストレートったって味噌を食うんじゃないよ。言い方を変えれば「具なし味噌汁」とでもいいますか。

なんだか、どうも、昔から食卓に並ぶ味噌汁の扱いに手を焼いておりまして、いや味噌汁そのものは全然嫌いじゃないんです。むしろ好きな部類なんだけど、なんだかどんな具でもイマイチしっくりこないんですね。
はっきり好き嫌いが分かれそうな納豆とか茄子とかならともかく、超スタンダードなわかめや豆腐、薄揚げあたりでさえ、しっくりこない。
だったらいっそのこと具なし味噌汁を作ってやれ、となって、んで実際に飲んでみたら、これは素晴らしい。混じりっ気なし。純度100%の味噌汁。いや当然出汁は入ってるけど、この激シンプルさはクセになります。
みなさんも一度チャレンジしてくださいませ。

アタシは元来あんまり好き嫌いはない方なんだけど、味噌汁に限らず超シンプルな調理法のやつが好きなんですよね。
肉だったら肉だけ焼く。モヤシもキャベツもいらない。組み合わせの妙?んなもん知ったことか。それぞれ素材が違うんだから、肉として最高の味付け、モヤシとして最高の味付けにして別々に作るよ。一枚のプレートに肉とは別にモヤシを置いてはいけない、なんて法律はないんだし。

だから苦手ってほどじゃないけど、どうも美味いと思えないのが、野菜炒めとか筑前煮みたいなやつ。そう、いろんな野菜の味が混ざったような料理です。
そりゃね、食うよ。でも「ああ、このキャベツもモヤシもニンジンもシイタケも、単独で調理したらもっと美味しいのに」なんて思っちゃうわけで。
だから野菜で一番好きな調理法は天ぷら。これなら絶対に味が混ざらない。んで野菜本来の味を楽しめる。サイコー。
ま、フライでもいいけど、フライはそんなに食べられないからね。

だいたいさ、肉でも魚でも、ごってりした味付けにするのって、鮮度の面であんまりよろしくないからでしょ。
魚だったら臭みを消すために、酒とか生姜とかをどっさり入れる。だからアタシからいえば、こういう調理法は敗戦処理にすぎないわけです。
本当に新鮮な魚なら、まずは刺身。次がササッと塩を振った程度の塩焼きでしょう。つまり調理してなければしてないほど美味い。
野菜だって、とれたてレベルなら生で食いますよ。それが一番美味いんだから。
さすがに常時とれたてを食うのは難しいし、生で食すには向いてない野菜もある。となったら天ぷらですよ。
つかすべての野菜は、生が向いてる野菜か、天ぷらに向いてる野菜かに分類できると思う。トマトなら生、カボチャとかレンコンなら天ぷら、とか。

じゃあんた、カレーはどうなんだってなるよね。
たしかにカレーはいろんなスパイスを調合するし、いろんなエキスが入った方が美味かったりします。
だからソースに関しては妥協する。それは味噌汁でも一緒です。
しかし具は妥協できない。
よくカレーは煮込み料理なんていいますが、冗談じゃない。肉や野菜を煮込んじゃうと余計なアクが出てしまう。

アタシは野菜なら、まず素揚げしますね。肉なら肉単独で焼くなり炒めるなりする。
んでご飯の上に具を乗せて、その上にカレーソースをぶっかける。これ。これが一番美味い。
たしかにカレーっていう統一された味になるけど、茄子なら茄子、ジャガイモならジャガイモ単独の味わいもちゃんと残っている。
当然カレーソースには、少なくとも見た目上は何も具は入っていない。だから「では明日は白身魚のフライを買ってきて、白身魚フライカレーにしよう」なんてことも出来る。
ストレートに優るものなし。ストレートだから応用が利くし、素材の味を存分に楽しめる。大昔みたいに鮮度の低い食品しか出回らなかった時代ならまだしも、今ならスーパーに行けば絶対それなりの鮮度の肉も魚も野菜も置いてあるんだから。
もう一度いうよ。男は黙ってストレート。女も黙ってストレート。

・・・なんてことを、もしお見合いの席でぶったら、なんてややこしそうな男!と思われるんだろうな。
いや、お見合いの予定なんか全然ないけどさ。







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