一億総貧乏性
FirstUPDATE2015.4.29
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最近テレビで「バブル時代はこんなに景気が良かった!」みたいな企画をよく目にします。

アタシはいわゆるバブル時代は大学生だったので、ガッツリした恩恵は受けていない。ただそれでも金銭感覚は今の若い人と違う自覚はあります。
例えばアルバイトでも、日給一万円は当たり前でした。ちょっとワリのいいのになると1.5万円とかすらあった。「日給9000円だよ」なんていわれると、え、それはちょっと、と思ってましたよ。
今考えるとメチャクチャだけど、当時はそれが当然だったし、これならちゃんと就職しなくても十分食っていけるじゃん、と思ってしまうのも止むを得ない。まあバブルが弾けるなんてわかんなかったし。

まあそれはいい。こんな個人的なことじゃなくて、世の中のこと、それもあまり語られていない「今とバブル時代の違い」を書こうかと。
たぶん今の若い人に言っても信じてもらえないかもしれませんが、「ここのランチがこんなにお得だよ!」とか「ここの店のこれが激安だよ!」みたいなことをテレビで声高に叫ぶなんて考えられなかった。
そりゃみんな金持ってたからだろ、といわれるかもしれませんが、それより美徳の問題だと思うんですね。バブルの前、たとえばオイルショックの時代もかすかにおぼえてますが、もちろん「お買い得情報」を垂れ流す、なんてことはなかった。「高さより安いのを自慢する」といわれる大阪人ですが、関西ローカルの番組ですら、そうでした。

情強だの情弱だのといった言葉がネットに定着しましたが、これって全部お金の話だけなんですね。
高くモノを買う→世の中から搾り取られる情弱
安くモノを買う→賢い生活者
みたいな。
こんな価値観をバブル時代にしたら笑われましたよ。別にバブルだからといってみんながみんなお金を持ってたわけじゃない。でもそんな人にすら笑われる価値観です。
もちろんそこには「お金がないのは節約してないからじゃない、稼ぎが悪いからだ」というロジックがあるのですが、稼ぐことが難しい今の時代、この価値観が通じないのは、まあわかる。だからどっちの価値観が正しいという話じゃありません。
さてここで、恒例のネット記事を。もう半年近く前の記事だけど。

「全集」収録ずみの電子書籍端末、大日本印刷が発売 コンテンツは追加できず(現注・もちろんリンク切れ)

まだ煮詰め足りないとこはあるとはいえ、アタシは結構いいアイデアと思ったんだけど、案の定某掲示板界隈では「こんなものを買うのは情弱」という意見が溢れてる。
「ドコモやauやソフトバンクを使うのは情弱、情強はMVNOを使う」とかね。多少品質を落としてでも安いモノを選ぶのが情強だとしたら、ホント、別に情強なんかになりたくないですな、アタシの価値観として。

アタシはまあ、金持ちではないです。広義に、いや狭義でも貧乏といって差し支えない。でも貧乏なのはしょうがないけど、死んでも貧乏性にはなりたくないですよ。それはもう、美意識が許さない。
例えば100均を利用するのは金かないからです。唸るほど金があれば、100均なんか利用したくない。
この辺は「生まれた時からずっと景気が悪かった」今の若い人と、どこまでいっても相容れないと思う。

こないだもテレビを見てて、まあヒルナンデスですけど、なんか100均マスターだかマイスターだかみたいな肩書きで出てる人がいたけど、こんな肩書きでテレビに出るなんて、もう、どこまでいっても理解できない。ああいうのは「こそっと」利用するもんですよ。ジーユー然りしまむら然りね。そこで買うのは全然構わないし、自然と詳しくなってしまうのも、構わない。アタシだって実際そこそこ詳しいし。

ただ大手を振って、ましてや「私はこんなに100均に詳しい!」って理由でテレビに出るのは、死んでも避けたいことなんです。







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