ハンドヘルドPCとか復権してもいいんじゃね?
FirstUPDATE2015.4.28
@Scribble #Scribble2015 #PC #モバイル #Android 単ページ ハンドヘルド @PC-8201 ポメラ

1980年代前半、実際買う買わないは別にして「これはトンがったマシンだなぁ」と思ったパソコンは

・シャープ X1
・ソニー SMC-777
・日本電気 PC-8201

でした。
余談ですが、当時のマニアは何故か「NEC」とはいわず日本電気、略して「日電(ニチデン)」って言ってたんだよね。
X1とSMC-777は、機能的にはトンがってるけど、まァ普通のマイコン(パソコン)でしたが、PC-8201はまず形状からして違う。今でいうところのモバイルPCで、A4サイズのボディにキーボードと、その上に小さな液晶モニタが付いています。(今の目で見れば「小さな」だけど、当時としては大画面ですよね)
さてこのPC-8201、発売は日電だけど開発は京セラです。いわばOEM機で、京セラ開発、日電発売のマシンといえばPC-100ってなビジネス機がありました。これもモニタを縦置きに出来るかなり尖ったマシンでした。
WikipediaによればPC-100は

NECの電子デバイス事業グループ主導で、開発をNECとアスキーおよび京セラ傘下のサイバネット工業の3社、製造を京セラがそれぞれ担当した。


そうですが。
PC-8201はモバイルという概念だけでなくボティカラーにワインレッドをラインナップに入れるなど、いろんな意味で尖ったマシンでしたが、正直売れたとはいえない。ポケコンほどコンパクトでないし、同価格帯の通常PCに比べると低機能。まだ使う側にモバイルの概念がなかった時代だから、マイコンを趣味にしていた大多数の人はアタシのように「凄くいいけど買おうとまでは思わない」って感じだったんじゃないかと。
しかしこのマシンは海外では大成功を収めます。
当時、京セラはタンディラジオシャック社にもOEMしており、ほぼPC-8201と同機種であるTRS-80 model 100はアメリカで大ヒットしています。

日本のPC-8201はヒットせず、ほぼ同機能のTRS-80 model 100がヒットしたのは「言葉の問題」です。
当時のPCは日本語、早い話が漢字の扱いに非常に苦労しており、完全にビジネス向けのものは別にして、大抵のPCは「漢字ROM」というオプションを付けなければ表示すらされませんでした。しかもひらがなを漢字に変換する、という機能も試行錯誤の時期であり、専用ワープロならともかく通常のPCで「まともな日本語を入力する」ことは極めて困難でした。
TRS-80 model 100がアメリカで大ヒットしたのは、要は日本語を扱わない、つまり英語を入力するだけなら十分実用になったからで、特に即興的に文章を書く必要がある記者に大ヒットしたといわれています。(当たり前だけど実際は知らない)

さてさて、長い長い前フリは終わり。
数年前に「ポメラ」(昔のワープロから印字機能を割愛して乾電池駆動するポケットサイズの日本語入力専用機)が中ヒットしました。
アタシも一時期欲しいな、と思った時があったけど、実は文字入力に集中しようと思ったら、文字入力しかできない、となると逆に集中できないんですよ。
というのもね、たとえばこんなブログを書くのならポメラみたいなんで十分なんです。だって頭の中にあることを書いていくだけだから。

でももうちょっとマトモな文章を書こうと思ったら、資料なりなんなりを参照しながら書かなきゃいけない。
となると結局スマホやタブレットを併用しなきゃいけなくなる。つかそれだったらノートPCでいいじゃんとなってしまう。今はノートPCも値段が下がってるからポメラとそこまで値段も変わらないし、バッテリーも持つようになってきている。テキストエディタもIMEも好きなモノが選べるもん。
となるとハンドヘルドPCってのは非常に都合がいい。
中身はWindowsかAndroid。正直Android一択でもいいんだけど、今まで3台もAndroid機を買って結構懲りてるから。
これならテキストエディタもIMEも自由に選べるし、ネットにも接続できるし、拡張性もある。

問題は形状です。
ハンドヘルドPCなんだから折り畳みじゃなくてタブレットのような一枚の板の方がいい。
かといってキーボードむき出しでカバンに突っ込んでこくのに抵抗がある人が多いだろうから、画面をチルトアップしたらキーが盛り上がるような構造がいい。これは昨今の技術なら可能でしょう。
キーボードをもう少し縦に縮めたら画面もわりと大きくできる。当然カラー。これまた今の技術ならバッテリーの持ちも問題ないでしょうし。
さらに3Gを搭載して(テキストを送るだけなんだから使用料が高いLTEじゃなくて3Gで十分)、これまた一発で既定のメアドに送信できるようになっていれば、それこそ世界中の記者にウケそうなんだけどね。
ただひとつ、テキストエディタに一発で戻れる専用キーを付けること。これなら資料を閲覧していても、またすぐに書き始めることができる。

ポメラじゃないけど、特化はいいんですよ。でも他の何かと併用しなきゃいけないような特化のさせ方はダメなんじゃないかね。
そう考えるとノートPCよりは特化していて、ポメラほど特化してないハンドヘルドPCってのは非常にいい選択だと思うわけで。







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