聖地巡礼
FirstUPDATE2015.4.6
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数年前、アニメ「けいおん」の映画版の舞台がロンドンだったということで、ファンが実際にロンドンに訪れる、なんてことが起こっていたそうです。あいにくアタシはこの手のアニメに興味がないので全然わかりませんが。

さて、2年ほど前までアタシはそのロンドンに滞在していたわけですが、どうもアタシにはロンドンに「聖地」といえる場所がないんですな。
これがロックファン、ミステリファン、ハリーポッターファンなら、ロンドンには聖地がいっぱいある。ところがアタシときたら、シャーロック・ホームズファンの聖地であるベーカーストリートに行っても、ハリーポッターファンの聖地であるキングスクロス駅に行っても、ああそう、でおしまい。そんなもんですよ。ファンじゃないんだから。しいていえば「切り裂きジャック事件」の舞台は聖地といえんこともないけど、行きたくないよ。あの辺怖いもん。

ロンドンに聖地はありませんが、日本で聖地と呼ばれる場所に行ったことは何度かあります。
たとえば富山県高岡市。言わずと知れた藤子不二雄両先生の生まれ育った地です。(厳密にはA先生は違うけど)
「まんが道」なんていう最高の観光ガイドを手に、高岡大仏や古城公園を廻ってきました。もちろん時代が違うのでいろいろ変わっちゃってますが。

阪神タイガースファンにとって甲子園球場は聖地以外の何物でもないのですが、あまりにも子供の頃から慣れ親しんだ場所ということもあって、あんまり聖地って感じがしない。むしろ梅田の阪神百貨店のタイガースショップの方が聖地感があります。

クレージーキャッツファンのみならず昔の東宝映画ファンの聖地といえば、何といっても東京駅のすぐそば、呉服橋の交差点にある大和証券ビルでしょう。
もう大和証券は入ってないし、外観もだいぶ変わっちゃったけど、数年前まで往時に限りなく近い姿をとどめておりました。(現注・現存せず)
むしろここは東宝クレージー映画より、「銀座のお姐ちゃん」の巻頭で、できたばかりの首都高からこのビルにクルマで乗り付けるシーンの方が印象的です。
そういやせっかく「CrazyBats」なんてサイトをやってんだから、クレージーキャッツ映画の聖地巡りなんていいかなとも思ったことはありますが、これは「荻窪東宝」さんという素晴らしいサイトがあるのでね。どうも今更って思っちゃって。

聖地「巡礼」とはちょっと違いますが、黒澤明の「天国と地獄」は江ノ電沿線が重要な舞台となっており、アタシにとって印象深い場所が次々とでてきます。腰越漁港の前をクルマで通るたびに、石山健二郎が聞き込みをするシーンを思い出します。
江ノ電沿線といえば「俺たちの朝」もそうで、後年、勝野洋扮するオッスがユニオンというスーパーで買い物をするシーンを見て「なんだよ、お前ら金持ちだったのかよ」と。今でもだけど、特にこの当時はユニオンといえば高級スーパーでしたから。ま、そんな嫌味なツッコミができるほどの慣れ親しんだ場所なのです。

高岡市に関しては、まあ旅行がてらでしたが、それ以外は「わざわざ行った」ってほどでもない。高岡市にしたところでついでっちゃついでだし。
しかし唯一、わざわざ、という表現をしても大丈夫な聖地巡礼をしたことがあります。
それは東北本線にある松川駅。と聞いてピンとくる方は鋭い。そう、あの松川事件の舞台となった場所です。
正直いうと、戦後まもなくに相次いで起こった「国鉄三大ミステリー」に関しては興味が薄いのです。特に松川事件は背景そのものにはほとんど興味がない。
ただ、詳しく書いてもしょうがないけど、どうしても地理関係で納得できないことがあって、これは実際に行ってみないとわかんないな、と。
ま、行ってわかったかといえばわかってないんだけど、駅前の雰囲気とかは十分わかったし、よしとするか、で終わったのですが。似非未解決事件ファンなんてその程度です。

最初の「けいおん」の話に戻りますが、国内ならまだしも、わざわざ海外まで聖地巡礼に行くっていう行動力には頭が下がります。
アタシは独身だから行こうと思えば、まあ金と時間さえ都合がつけば行けるけど、家族持ちの人とかどうしてるんだろ。仮に国内だったとしても家族に行き先の説明なんかできないでしょ。

「いいか、松川ってのは、松川事件の松川なんだよ!え?うん、たしかにウン十年前の事件だけどさ。行ったところで何が変わるわけでもないし。石碑があるわけでもないしね。でも、でも!行くことに意味があるんだ!!」

こんな説明で納得される奥方が世の中にどれほどいることやら。そう考えると長い独身生活も悪くないかな。いやそういう問題か?







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