オシャレ系サブカル製造機
FirstUPDATE2015.3.26
@Scribble #Scribble2015 #ファッション #デザイン 単ページ キユーピー CM ヒンヤリ感

そもそもサブカルってオシャレなのか?とも思うのですが、まあオシャレ系サブカルってことで強引に話を進めます。

以前、デザインの仕事をしているアタシが潜在的に意識しているものとして、80年代前半のナムコのゲームだ、みたいなことを書きました。
マッピーにしろディグダグにしろ、極めてデザインチックなんですが、まあオシャレ系ではないですな。これらはポップ系です。
ではオシャレ系、それもサブカルっぽいモノとなると、それこそ90年代は花盛りでした。
音楽でいえばオザケンとかね、個人的には色合いが違うと思ってたけどピチカートファイブなんかも渋谷系とかいわれててね。
面白いのがナムコね、さっき書いたようにゲームはポップ系なのに、CMはオシャレ系でしたよね。あれ、CMディレクターの趣味なんだろうな。

オシャレ系サブカルというか、サブカル系オシャレというか、なんか80年代前半に突然ポコっと出てきたみたいだけど、もっと前からある。当たり前だけど。
60年代後半のレナウンのCM(イエイエとか)なんかオシャレ系の元祖ぽいけど、やっぱ今見ると垢抜けない。
しかしほぼ同じ頃から、当時から現在までまったく同一のイメージでCMを作り続けているメーカーがあります。
それがキユーピーと、そのグループ会社のアヲハタです。(ちなみにキ「ユ」ーピー、つまり「ユ」は小書じゃない)

キユーピーといえば超がつく長寿番組である「キユーピー3分クッキング」のスポンサーであり、番組を見てたらCMが流れる。まあ録画までしてなんて人は稀でしょうが、何かしらの形で大多数の人が、結構な回数を見たことがあるはずです。
番組内容は気持ち悪いほど手を入れず60年代の番組の雰囲気そのままなんですが、そんな古すぎる番組と対局を成すように、CMは徹底したオシャレ系のニオイを充満させています。
あの、シュールレアリズム寸前の空気、最近ああなったわけじゃないからね。少なくともアタシが子供の時からずっとあんなんですよ。
これ、Wikipediaによれば

イトパブリシテイの秋山晶と細谷巌らが40年以上一貫したトーン&マナーでクオリティの高い作品を制作している。


ということらしい。だからキープコンセプトが可能なんでしょう。
でもね、正直いうと、子供の頃はキユーピーのCMが怖かった。それが大きく認識か変わったのは、3分クッキングの方じゃなくて、TBSの金曜夜10時のドラマを見るようになってからです。あの枠も、単独や筆頭じゃないけどメインスポンサーだからね、キューピーが。
そういや数年前に「♪ たァらこ~」なんてCMソングが流行りましたが、あれね、アタシからいえば計算間違いですよ。とんでもなくシュールな方向に行くはずのものが、妙にポップ寄りになっちゃった、みたいな。想像だけど。

それにしても、よくよく考えると、社名が「キユーピー」なんですよね。しかもキャラがキューピーそのもの。普通、ポップというかキュート寄りのCM作るはずですよ。
それがどこでどう間違ったか、シュール手前のサブカル臭すらするオシャレなCMを作ってる。それも気の迷いでもなんでもなく、もう40年以上も、です。
あんまり言われないけど、シャレオツ人間育成には相当な貢献をしてんじゃないかなぁ。物凄く潜在的なモンだけどね。だって実際シャレオツになってるもん。
とくにあの「ヒンヤリ感」。あれは凄いわ。ずっとあのヒンヤリ感をキープしてんだもんね。

なんかネット時代になって、サブカル系やシャレオツ人間を叩く傾向があるけど、キユーピーやアヲハタのCMが叩かれているなんて見たことがない。
いやいや、サブカル系やシャレオツ人間叩きたいなら、まずはサブカル系シャレオツ人間製造CMであるキユーピーのCMは叩かないのかねぇ。







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