最後の砦・新文芸坐
FirstUPDATE2015.3.3
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昨年から10年前の雑記を掘り返したりしておるんですが、ああ、そんなのがまだあったんだ、みたいに感慨に耽ることがままあります。つまり今は消滅してしまったという。

特に邦画の名画座は壊滅状態になってしまいました。
あの頃はまだ浅草東宝があったんだよな。
アタシが浅草東宝のオールナイトに足繁く通ったのは末期も末期ってことになりますが、それでもここは懐かしい。懐かしい映画をやってたらじゃなくて存在自体が懐かしいのです。
さて、邦画の名画座自体は完全に消滅したわけではなく、まだいくつかは細々とやっています。なんだけど、どうもアタシの好みと合致しないプログラムが多くてね。
そんな中、もう「最後の砦」といえるのが、新文芸坐です。厳密にいえば新文芸坐は邦画専門じゃないけど。
今年はまだ行ってないけど、去年もここで「七人の侍」とか「生まれかわった為五郎」を観たし、「七人の侍」の時はゲストとして仲代達矢氏と野上照代氏が来場されてて。
そういや数年前、ここで小林桂樹氏と握手したんだよな。

実際ね、もう邦画洋画に限らず名画座って難しいと思うんです。メディア化されてるものでも行きたいと思えるのは、それこそ「七人の侍」みたいな超活劇くらいだろうし、たしかにメディア化されてない映画なんて腐るほどあるけど、あまりにもマニアックすぎると大井武蔵野館と同じ運命になりそうだし。
その点、新文芸坐はマニアックな方向性を保ちつつ一般の観客を呼び込めるプログラムを組んでいる。そこが偉い。
また関係者をゲストに招くことで、映画自体は何度も観てメディアも持ってるけど、ゲストのトークショーだけでも見たい、と思わせる人選をしている。

とにかく新文芸坐だけはなんとしても守りたい。ここがあるとないとでは大違いだもん。ステマと思われようがなんだろうが、新文芸坐はなくしちゃいけんのですよ。







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