数年前、何のことか「オネエブーム」なんてのがありました。挙句出演者のほとんどがオネエ、なんて番組まで作られましたからね。
オネエでもオカマでもどっちでもいいのですが、アタシは基本的にオカマタレントは好きじゃないのです。何故なら全部一緒だから。
男でも女でもないから許される体の毒を吐いて、イケメンがでてくればギャーギャー騒ぐ。あとは見境なく下ネタに走る。全員一緒にしか見えないし、おすぎとピーコのバリエーションでしかないような、ね。となると年の功で(だけじゃなくてパイオニアとしても、苦汁を舐めた経験も含めて)おすぎとピーコに一日の長があるわけで。
例えば下ネタ嫌いのオカマだったり、もっと暗いオカマが出てきても良さそうなんだけど、そうはならないわけでしょ。何でかは知らないけど。
マツコ・デラックスも最初はやっぱりバリエーションに見えたし、いや今だって大きな括りでいえばバリエーションからはみ出しているとはいえない。
しかし他のオネエタレントを見なくなってもマツコだけは上昇し続けているわけで。これにはふたつ理由があると思うのですよ。そしてそのふたつはあきらかにバリエーションオネエタレントが持ち合わせてなかったものなのです。
まずは見た目です。
何よりあの体型です。あれは目立ちますよね。共演者もイジりやすいし。
それまでは平凡な体型のオカマしかいなかったところにアレだもん。マツコと同時期に出てきたミッツ・マングローブも長身だったけど、ノッポとデブなら、まずデブの方が目立つ。
デブといっても、オカマ関係なく、実はあのクラスって皆無に近かった。実際は知りませんがテレビでみている限り、既存のデブタレント、たとえば石塚なんかよりもずっと大きくみえる。それまではあのクラスになると元力士しかなかったわけだから、オネエタレントだけじゃなくてデブタレントとしても成立してしまう。これは使い勝手がいいでしょう。
見た目のことは体型だけじゃなくて、マツコって見た感じが綺麗じゃないですか。あ、もちろん美人って意味じゃないよ。小ざっぱりしてるというか、たぶん意識してテロンとした素材の服を着てると思うし。肌も実際はさておきそういうメイクです。
アタシがオカマタレントが好きじゃないのは見た目の問題もあって、誰とは言いませんが小汚いのが多いんですよ。小綺麗にしてる風でも何か、それ、逆に気持ち悪いよ、みたいなのもいるし。小綺麗でも小ざっぱりしてはない、というか。
その点マツコは見た目で拒絶反応を起こされる可能性が薄い「ナリ」をしてる。当然マツコの体型や服装に嫌悪感を示す人はいないとはいわないけどね。
もうひとつは、まあいうまでもありませんが、頭の回転の良さ、なんですが、正確にいえば、見事に要求された役割をこなしている。こういう役回りが望まれているんだなと思えば、ちゃんとその通りにやってくれる。
今までのバリエーションオネエタレントもそれはやっていたんでしょう。しかしマツコはもう一段、いや一段じゃねぇな。もう二段くらい高いレベルの要求をこなせる、というか。だからマツコ・デラックスという名前は正しい。だってバリエーションオネエタレントのデラックス版なんだから。
それにしても、有吉とマツコのコンビを考えた人は天才だわ。もしかしたら全然深い考えなしに「毒舌同士組み合わせたら、言いたい放題の破天荒な番組になるぞ」くらいにしか思ってなかったのかもしれないけどね。
怒り新党を見てていつも思うのは、有吉もマツコも、あきらかに「遠慮のカタマリ」みたいな人なんですよ。ふたりとも「もし意見が割れたら自分の方が引く」ことを前提に喋ってる。だから意見が一致した時はともかく(そういう時は偏った意見が飛び交うだけであんまり面白くない)対立した時の「さあどうやって上手く引いてみるか」みたいな駆け引きが面白い。つまり全然破天荒な番組になってない。押し合いならぬ引き合いてのは、この組み合わせだからこそこうなるんだろうな、と。
有吉のおかげではあるんだけど、遠慮が見えるオカマってのは今までいなかったし、そういう意味ではおすぎとピーコのバリエーションの域を抜けつつあるのかな、とは思う。
ま、マツコはそれでいいとして、もうタダのバリエーションはホントにいらないから。
ノッポとデブだったらデブのが目立つ、というのはわりと芯を食った意見だと思う。 ま、デブっつーか単純に「デカい」ですよね。もうデカいってだけでリアルで会った時の衝撃がすごいもん。とくにテレビなんかじゃ意外と身長はわからないからさ。 どうでもいいけど、アタシも一度でいいからナマでジャイアント馬場を見たかったよ。もし見てたら嫌ってほどコスり倒してたと思うしさ。 |
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