福留のことはTwitterで何度も書いてますし、書いてることは毎度一緒です。つまり「極端な＜かかと体重＞になってる」と。

これ、スイングした時より見逃した時の方がわかりやすい。普通は見逃した時はゆっくりバッターズボックスから外れるものですが、福留の場合、極端にいえば後ろに倒れこむような感じなんです。
例えるなら、電車とかバスに進行方向と反対を向いて立って乗ってる人が、急停車で後ろによろける様、というか。余計わかりづらいか。
思えば掛布や岡田の衰えもリアルタイムで見てましたが、このふたりは「極端な腰砕け」でした。崩されて腰砕けになるんじゃない。甘い球でも腰砕けになってた。晩年の掛布と岡田は反対方向へのファールフライ（掛布なら三塁ファールフライ、岡田なら一塁ファールフライ）を頻発してました。
岡田はオリックスに移籍してからはマシにはなったけど、それでも甘い球しか打ててなかった。

福留は掛布や岡田とは違うのですよ。
腰砕けってことはそもそもスイング自体がまともじゃないわけで、しかし福留はスイング自体は鋭い。少なくとも阪神の野手の中では一番鋭い。しかしいくら鋭いスイングをしても当たらないんだからどうしようもないんですね。
とはいえスイングは鋭いんだから「衰えた」とは言いづらい。そりゃ全盛期に比べたら落ちてるけど、守備は相変わらず上手いですし、打てないこと以外衰えを感じさせるものは何もないといっていい。
「メジャーのパワーに対抗しようと反動をつけて打つ癖がついた」と本人はいっているようですが、こんな打ち方じゃ強く打つ以前にバットに当たらないと思うんですがね。その辺どう考えてたんでしょう。

福留が復活する可能性ですが、ズバリ「わかりません」。アタシが今まで見てきたどの選手とも「崩れ方」が違う。今年から中日にいった小笠原とも違うし。
もしこのままの感じでシーズンに入ったら、間違いなく今年も二割も打てない。これは言い切れる。
ド素人からいわせれば、もう単純に「かかと体重止めればいいんじゃね？」と思ってしまうのですが、何でか直らない。本人もわかってるみたいだし、掛布からも指摘されてたし、おそらく今年のキャンプは相当そこを意識して練習してきたはずです。
けど残念ながらオープン戦を見る限り去年と一緒。何も変わってない。オープン戦の最後の方で長打は出ましたが、強い打球自体は去年も打ってたんです。でも率を残すのに一番重要な「確率の高いコンタクト」が出来るようになったとは思えないんです。

掛布や岡田の腰砕けは本人がいくら意識しようが慢性的な故障と恐怖心（どっちもデッドボールからおかしくなった）が原因だったから、修正ポイントがわかっていようがどうしようもなかったと思う。
でも福留の場合、そうじゃない。意識である程度改善できる可能性はあると思うんです。もしかしたら極端に下半身の粘りがなくなってるのかもしれませんが、素人見立てでそういう風にも見えないんだよなあ。
もしかかと体重を改善できれば、今のスイングをみる限り.280、20本塁打は打てる。

でも・・・難しいんでしょうねぇ。一度習慣になると元に戻すって大変なことだから。
あ、アタシの生活態度の話じゃないですよ。

結局、この年、つまり2014年の終盤くらいから福留は復活しましたね。んで実際、翌2015年には本当に.280、20本塁打打ったし。 つまり、アジャストにちょうど一年半かかったってことか。福留ほど器用な選手がメジャー帰りの中で一番アジャストに時間がかかったってのは何でだったんだろ。

@Scribble #Scribble2014 #プロ野球2014年 単ページ 福留孝介 復活 かかと体重 PostScript

Copyright © 2003 yabunira. All rights reserved.