以前腰が痛くてしょうがない、というような話を書いたことがあるけど、夏の間はずっと収まっていました。
暑いと大丈夫で、寒いと痛い、というのは、まあふつうのことなのだけれど、今年は11月の終わりに体調を崩したのをきっかけに特に酷くなってしまった。
腰というか、正確には背中です。本当に背中に分厚い鉄板を一枚入れているみたいな状態で、そのわりに姿勢が悪いのはなんともはや。
正直寝付きも悪い。横になると多少マシになるのだが、寝ころぶ状態が長く続くとやっぱり痛くなる。
いくらなんでも酷すぎるので、生まれてはじめて鍼灸院なるものに行ってきました。
元々病院は嫌いなんだけど、何度かお世話になってる病院が鍼灸院も兼ねており、ふつうに診察に行くよりはいいだろうと。
そんなわけでわりと気楽に構えていたのですが、よく考えると、アタシにとっては想像しただけで怖いことなのに、はたと気がついた。
そもそもアタシは、身体に何かを刺したりするのが大嫌いなのですよ。
もうピアスを空けるなんて信じられない。それも耳ならともかく舌になんて、考えただけで嫌な汗がでてくる。
本当のことをいえば、穴を空けるなんて大仰なことじゃなくても、腕時計すらしたくない。身体に何もつけたくない人間なんです。
今一番恐れていることは、老眼鏡をかけなければならなくなることです。
早かれ遅かれあと数年で老眼鏡のお世話になることは間違いない。でも短時間サングラスをしてるだけでも嫌になるのに、日常的に眼鏡をかけなければならなくなるなんて、もう、本当に、たまらんわ。
話は大幅に逸れてしまったけど、とにかく鍼灸院に行ってきた。
頭の中では中国鍼みたいなのを描いていたのですが、当然ながらそういうのではなく、何か短い鍼をプスプス刺すだけだった、ように、思う。
思う、というのは、こっちはうつ伏せ状態なので、詳しく何をされているのかわからない。その後、鍼の部分に何かを取り付けて、電気療法みたいなのがはじまった。
一部分だけやけに痛いところがあったんだけど、まあ無難に終わった。
その後医師が「シャケツもしておきましょう」というので、それもチャレンジした。
シャケツとは瀉血と書く。家に帰って調べた。瀉血=コリの酷いところの血を抜いて、血流をよくする、ということらしい。
ところがこれが猛烈に痛かった。血を抜く程度だから、鍼よりも軽く注射針でも刺すのかなと高をくくっていたのですが、バチン!バチン!とまるで何かを身体に埋め込むがごとくセットしていくのです。
ところがこれが、恐ろしいほど効いた。医師が「これは相当酷いね」といわれるほどの、あれだけ痛かった背中の痛みがきれいに消えた。
痛みがとれたことはもちろん、頭が異様に軽くなったことに驚いた。医師がいうには、背中から首が痛みから頭の重みを感じていたんでしょうね、ということらしい。
結局、姿勢が悪いのと血行が悪いのが問題だったようで。たしかに冬は手足が異様に冷たかったんだけど、今は手足の冷えもかなり改善されています。
悪い血を抜く、というのはすごいことだった。話によれば、意外と献血することも良いようで、別に献血で悪い血を抜くという話ではないんだけど、血液を入れ替えるという意味はあるようなのです。
とにかく貴重な体験だったのは間違いない。たぶん近日中にまた行くことになるだろうね。瀉血をやってくれる病院から遠いところに引っ越してしまったので、ずいぶんご無沙汰になってます。
というかね、ここ数年、ちょっと腰と背中の状態が回復傾向なんですよ。毎年冬になると痛くてしょうがなかったのに。いったいどうしたことか。