初対面の時の質問には何でああ意味がないことばかりなのだろうと考えると夜も眠れない。

「趣味は何ですか」お見合いでの定番の質問です。ま、お見合いなんかしたことがないけど、おそらく定番問答として今も普通に行われているはずです。
別にお見合いじゃなくても、つい、という感じでこういうことを聞いてしまう人がいます。本当に相手に興味があるわけじゃない。あくまで「つい」レベルでしかないっつーか。
いや会話だけじゃない。今時ブログのひとつを立ち上げようとかSMSに登録しようとしても記入欄があるし、一番わからないのは履歴書なんかにもそういう欄があったりすることです。

仮にアタシがこういう質問をされたとしたら、もう何てこたえていいかわからない。だから無難に「映画鑑賞」なんて答えてしまうんだけど、これはいくらなんでも広すぎて答えにも何にもなってない。
映画ったっていろいろある。アタシなんかロードショー映画なんて年に一度行くかどうかというレベルだし。
DVDやCSでやってる映画を観ることも映画鑑賞になるのか？いやいや、映画鑑賞と上段に構えるからには、やはりスクリーンで観ることが前提になるんじゃないかね。

最新作じゃなくても、ぴあの映画欄をみれば結構いろんな映画をやっている。アタシが好きなお古い邦画なんてのも、数年前に比べるとずいぶん数が減ったとはいえ、上映している劇場がいくつかある。ことはある。
しかしです。お古い邦画といってもさらにいろいろあるわけで、東宝の特撮物が好きな人もいれば、東映のヤクザ物が好きな人もいる。あと黒澤明しか興味ない人も小津や成瀬が好きな人だっている。
が、当然そんなことは答えない。

本当は「趣味は映画鑑賞です。といっても邦画、それも東宝系の作品が好きで、東宝系なら戦前のものから昭和40年代前半のものならまんべんなく観ますね。あ、でもゴジラとか特撮系はあんまし興味がないんですね。それと傍系の東京映画製作のものもちょっと苦手です。でもそういうのもまったく観ないわけじゃないし、松竹だって日活だって大映だって東映だって、もちろん新東宝も、アンテナに引っかかるものであれば観ますよ」
なんてことを一言で済ますと「趣味は映画鑑賞です」になってしまうわけで。

なんだか相手を馬鹿にしてる気がしないでもないけど、そもそも「趣味は？」なんて無茶ブリをしてくる人には失礼も何もない。てかそんなことを気にしている人を自分は他に知らない。

アタシはずっと「趣味・映画鑑賞」って馬鹿にした答えだなぁと思ってたんだけど、今で言えばYouTubeの動画を見るくらいの感じで、とくに趣向もなく、つまり洋画邦画実写アニメ問わず、映画館に足を運ぶ、なんて人は本当にいるんですよね。 つまり、いるかいないかで言えばいるんだけど、数としてはかなり少ないと思うし、むしろこういう人と話を続けられる自信がないわ。アタシの場合。

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