実況アナの能力で野球中継の面白さが変わる、という当たり前の話
FirstUPDATE2005.9.6
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きのうの「虎バン」、コメンテーターが星野SDだったんですが、おもしろかったですねぇ。まぁいろんなことをいってたんですが、とにかく次の発言にとどめをさすでしょう。

(今岡ホームランのVTRをみながら)「ホームランは打った選手を褒めなきゃ。たとえ<よその選手>でも」

いやはや、完全にG球団の監督気取りですな。たいしたもんだよ、この男だけは。
さて、いよいよ明日から名古屋決戦なのですが、正直いってあんまり「決戦」という感じがしないんですよね。どうも明日は台風で中止になりそうな気配だし(正直ドームでの中止は予想外もいいとこですが)、あさって一試合だけとなると、仮に負けてもどおってことない。結局19~21日の甲子園決戦まで、何にもわからないんじゃないかなと思うわけです。
てなわけで、またしても呑気な話題をば。


◇ その1
日曜のロッテVS日ハム戦のイニング間に、交流戦についてのアンケートの結果を発表してました。なんで今さら?という疑問はありましたが、とりあえず注意して見ていました。
全国から人口にあわせて均等に採取したということなので、かなり正確なものだと思うのですが、いやぁ、ちょっとビックリしました。

細かいことは忘れたけど、たとえば「注目したカードは?」はパ6球団と阪神戦が1~6位までを独占。ちなみに巨人は7位の「ソフトバンク対巨人」が最高位。
「注目した選手は?」の問いには、阪神の選手とパの選手が半々。巨人は10位以内にひとりも入らず・・・と一昔前までは考えられない結果になりました。
日テレはやたらヨシノブをスターとして扱いたいみたいだけど、もういくらなんでも無理がありすぎる。ヨシノブはいい選手ですよ。でももう「ただの一流選手」でしかない。

入団2年目までのヨシノブには間違いなく「天才の輝き」がありました。
メイ(!)のアウトローの完璧なタマを、あの広い広い甲子園の左中間に放り込んだことはいまだに目に焼き付いています。
・・・が、数々の怪我を重ねるうちに、いつの間にか「どこの球団にもひとりはいる」レベルになってしまった。
まぁ来年からは、さすがの日テレもヨシノブ推しは止めるだろうけどね。おそらく監督メインで推していくでしょう。
「世界の王VS闘将星野」とか「仰木マジックVS闘将星野」とか。

というわけで、なぜ巨人が星野にこだわるかといえば、ヨシノブを見限ったから、という結論になります。なりますって;;


◇ その2
このサイトをずっと読んでくださっている奇特な方ならお気づきでしょうが、アタシはやたらテレビ・ラジオの実況アナウンサーにこだわっています。だって当然でしょう。昔の映画でいえば、実況アナといえば活弁師にあたるわけですから。せっかくの好ゲームも、たとえば日テレの船越某、テレ朝の中山某に当たってしまっては台無しになってしまいます。

ここでわりとあたりまえのことを書きます。それは
「キー局の実況より、準キー局の関西の実況の方がはるかにレベルが高い」
という事実です。こればっかりは誰がなんといおうと持論を曲げません。
理由は明白です。
要は「一年間でこなしてる数が違う」ということです。
なぜ準キー局のアナはそんなに試合をこなせるんだろうかといえば、これも簡単で、関西のテレビ局はラジオも持っている場合があります。しかもアナウンサーは共通。もうこれだけで経験が格段に増える。
そして高校野球の実況までやる。となるとキー局のアナと比べて「経験を重ねることができる」=「うまくなる」のは必然ともいえるでしょう。

しかし関西のアナの実況がすべてうまいのかといえばそんなことはなく、たとえば関西テレビ(フジテレビ系)やよみうりテレビ(日本テレビ系)はラジオ局とは直接引っ付いていませんし、高校野球の中継もしません。
つまり毎日放送(TBS系)とABC(テレビ朝日系)だけのレベルだけが群を抜いてしまってるわけです。
また信じられないぐらい阪神戦を中継しているサンテレビというUHF局がありますが、巧いのは谷口アナと湯浅アナぐらいで、後は・・・という感じですが。
やっぱ実況って経験がかなりモノをいうと思いますよ。日テレだって中堅になりかけていた多昌アナがいなくなったりして、小川アナなき後、エース格がいない状況です。なにしろ手本がいないわけですからね。これじゃ若手が育つわけがない。

船越某なんか、まったく成長ないですもんね。巧いとか下手とかというより、まるで野球に興味がないんじゃないかとすら思える。
アタシの友人が「(船越某は)目の前で起こっていることをしゃべるか、データやエピソードをしゃべるしか能がない」といってましたが、まったくその通りです。解説者との間で話をふくらませることもないし、またエピソードもどう考えても自分で取材してきたものじゃないのばっかり。こんなのをエース格で起用しなきゃいけないようじゃ、そりゃ視聴率も落ちるよ。

これがサンテレビの谷口アナあたりだと全然違う。たとえば解説が「調子が悪いのは、開きが早いからだ」という。すると「なぜ開きが早いとダメなんですか?」ときいてくる。こんなの野球を知ってる人にはあたりまえの話ですが、あんまり野球を知らない人がきくと、すんごい専門知識が手に入ったような感覚になる。そしてまた野球が観たくなる。そういういいスパイラルを生み出してると思うのです。
「サンテレビがずっと中継をやってたから阪神の人気がある」なんていう人もいますが、とんでもない話です。

サンテレビはただ阪神戦を中継していたわけではない。ちゃんと野球好きが楽しめる、そして野球を知らない人も勉強できる実況アナを使ってきたんです。
アタシが子供の頃には西澤●(あきら ●は「日」へんに「章」)という優秀なアナが一手に引き受けていました。この人は局アナじゃないけど、実にスポーツの実況が巧く、先日の「虎辞書なる!」でひさびさに西澤節を堪能しましたが、本当にしっかりした実況で、船越某や中山某との差を痛感しました。そしてこの人のテクニックが今の谷口アナや湯浅アナに受け継がれているのです。

日テレも視聴率をそこまで気にするのなら、もっともっと実況アナを育てなきゃダメですよ。
ファームの試合でもなんでもいいから、数をこなさせる。それだって立派な「視聴率のためのテコ入れ」だと思うし、星野を招聘するよりもよほど安上がりな手段だと思うのですがね。

何はなくとも冒頭の星野の話ですよ。
結局ね、アタシはこういうところを含めて星野が好きだったんです。というか星野ってそれこそ「ズバリいうわよ」ってイメージがあるけど、この人ホントに「匂わせ上手」なんです。とにかく発言のすべてが何かを匂わせるように計算してるっつーか。
冒頭の発言だって本当に上手いよね。ひと言も固有名詞を出さずに某G軍と交渉はしてますよってのを匂わせてるんだから。




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