大阪は堺大浜で野犬に襲われる話
FirstUPDATE2005.5.21
@Scribble #Scribble2005 #大阪 #体験 #恐怖 #1990年代 大浜 野犬 単ページ

大阪府は堺市に大浜というところがあります。住んでたとか毎日通ってたとかじゃないんですけど、なんとなく引っかかったんでちょっと書いてみようかなと。

ここには魚市場みたいなのがあって、夜中しかやってない天ぷら屋があってね。大学生のころドライブがてらによく行ってたんですよ。
天ぷら屋といっても下世話な雰囲気で、そこがいいんですけど、でも一品ずつ頼むんですね。で、お勘定になるんですけど、これがどう考えても「ちゃんと数えてないやろ?」みたいな値段なんです。
「2500円ね」とか「4000円」とかやたらとキリがいい金額しか払ったことがない。安いから何の不満もないんだけど、100円単位のものとかを頼んで、いつもそうキリのいい額になるもんかね?

まぁそれはいいです。
正確には大浜から少し離れるんですけど、この近くにヨットハーバーみたいなのがあるんです。もう何年もいってないから今もあるのかわかんないけど、とにかくここでえらく怖い体験をしたことがあって。
ヨットハーバーなんていうとちょっとオシャレっぽいイメージがあるけど、そういうんじゃない。なんだかヤクとかチャカの取引をやってそうなところでして。絶対にデートには不向きな場所。
野良猫とか野良犬とかもいっぱいいて、もう野良猫なんかでもやたらと目付きが悪いんです。みんな尋常じゃない顔をしている。

行くのは天ぷら屋に行った帰りとかなんでだいたい夜中なんですけど、ある日のことです。
お、今日はなんだか野良犬が多いな、なんて思いながら友人と勝手にヨットに乗り込んで遊んでたりしてたんです。(持ち主の方、若気の至りなんでお許しください)
そんな感じで遊んでたら、みるみる野良犬が増えていくわけですよ。そして気がついたら信じられない数の野良犬に囲まれているんです。

「あかん、これは絶対死ぬパターンや」

いや、マジメに思ったんです。なんせ四方を囲まれてるから逃げようがない。しかも漫画みたい(「ガルルルル!」ってやつですね)にとんでもない顔でこっちを見ている。
為す術がまったくなくて、ただただ呆然と立ちつくしていたら、少しずつ野良犬の数が減っていって「もう今しかない!」というタイミングで車まで戻って。

これに懲りたのか、もう夜中には行くまいと誓ったわけですが、まぁ昼なら大丈夫だろうと。馬鹿というか何というか。
あの野良犬はどこに行ったのかと思うぐらい、平穏なヨットハーバーだったんですけど、今度はね、見たことがない缶ジュースが散乱しているわけです。それも半端な量じゃないんですよ。たぶん300個ぐらいはあったと思う。破裂しているやつもあれば、まだきれいなやつもある。もちろん飲んだりはしませんが。
いくら海沿いだとはいえ、打ち上げられたとは考えずらいし、誰かがまとめて捨てたとしか思えない。しかもまったく見覚えのないメーカー。

あれはいったい何だったのかねぇ。「もしかしたらとんでもない陰謀が!」なんて勝手に想像して楽しんでいるわけです。

これは本当にギリギリまで迷った文章でして、時代の表出もないし、わりとこの時の出来事を鮮明に憶えてるし、なかなかスリリングな面白いネタなので十分リライトする価値はあるんですよ。
しかし予想以上にちゃんと書けてるので、これはこのまま採用、みたいにしようと。




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