花紀京・岡八郎という伝説のコンビ
FirstUPDATE2005.5.19
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こないだ部屋を整理してたら、十年以上前の日経の切り抜きがでてきまして。全面広告だから切り抜きってのは変なんだけど。

なんでこんなものを取っておいたかといえば、花紀京と岡八郎がでてるんですよ。2人が漫才的な立ちポーズをしているんです。
なんだかね、2人ともやたら憂いだ表情してて。今回これを発見して、すんげぇ味があるなぁって。こういう顔ができる関西の芸人はそうはいないと思います。

花紀京と岡八郎をコンビであつかっていいのか微妙なんですが、アタシが子供の頃、この2人が中心の吉本新喜劇は、ギャグの羅列ではない、かなりまともな喜劇にみえたっていう記憶があります。いうなら吉本新喜劇と松竹新喜劇の中間みたいな感じといえばいいのかな。

子供心にも、花紀京は<喜劇の職人>という感じがプンプンしてましてね。なにしろおやっさんが横山エンタツでしょ。二世ってのは政治の世界を除いて、見事に優秀な血を受け継いだ天才か、それとも華はあるけどボンクラか、どっちかでしょ。
結果の出やすいスポーツにたとえればわかりやすいけど、武豊は天才、カズシゲやカツノリはボンクラ。喜劇の世界でいえば、堺正章や藤山直美は天才です。

でも花紀京は堺正章や藤山直美と少し違って、ほら、マチャアキにしても藤山直美にしても、才能はもちろんすごい華やかな雰囲気を持ってるじゃないですか。でも花紀京にはフシギに華やかさがなくて、地味というか、職人ぽい。でもそこがいい。

花紀京に似た東京の芸人がひとりいます。
それが伊東四朗で、伊東四朗は二世ではないものの<喜劇の職人>って感じがするじゃないですか。華やかさはさほどないけど、実に器用で巧い。残念ながら<喜劇役者>ではなく<タレント>としての能力(欲望かもしれないけど)は伊東四朗の方が上なので差があるようにみえますが、本職の部分での能力差は対等だと思うのです。

伊東四朗を活かすのにもっとも適した人材が小松政夫なのは明白ですが(三宅裕司でもいいけど)、花紀京という職人を活かすための人材として岡八郎は絶対必要な存在だと思うのです。
小松政夫と組んだとき、伊東四朗がイキイキとするのは「伊東四朗の無謀なツッコミを小松政夫は全部受けることができる」からで、花紀京の無謀なボケを活かすには、いわゆるチェッカー型のツッコミではダメで、岡八郎のような「茫然自失」みたいなケッタイなツッコミでないと対応しきれないのです。

なにしろ当時の新喜劇はほとんど見る機会がなく、あまり確認しようがありません。いかにも吉本新喜劇的な「フレーズギャグ」を花紀京は毛嫌いしていたといいますし、そんな関係で数年前に大ヒットした「吉本新喜劇 ギャグ100連発」にもあまり収録されていません。
もっとも花紀京のヨサはブツ切りでみてもあまりわからないから一緒なのですがね。

うーん、みたいなぁ。花紀・岡八主演の舞台。そういやこの2人をフィーチャーした番組がありましたね。最後に変ななぞなぞのコーナーがあったやつ。なんてタイトルか忘れちゃったけど。
あれ、DVDにならないかな。無理でしょうね。「花の駐在さん」とか「あっちこっち丁稚」でさえDVDになってないんだから。出したとしてもあんまり売れないだろうし。

どーも難しいな。やっぱ文章じゃこの2人のおもしろさが伝わらないわ。と投げ出して、ではでは

さすがに日経新聞の全面広告とやらは手元に残ってない。つか引っ越ししすぎたせいでクレージーキャッツの資料とかメチャクチャ紛失してるんですよ。
植木等と渡辺美里の対談とか読み返したいんだけど、ま、国会図書館でバックナンバーを当たるかねぇ。




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